千五十一(その六十三) 参議院は参議院存続のため林芳正に議員辞職を勧告すべきだ
平成二十九丁酉年
十一月十五日(水)
文部科学相の林芳正が、加計学園の獣医学部新設を認可した。参議院は参議院存続のため林芳正に議員の議員辞職を勧告すべきだ。なぜ文部科学相ではなく参議院議員の辞職なのか。それをこれから説明したい。

十一月十六日(木)
前回の内閣改造の時に、文部科学大臣は成り手が無かった。誰も火中の栗を拾ひたくはないからだ。人選が最後まで決まらず、防衛大臣、内閣府特命担当大臣、農林水産大臣(空白期間を挟んで2回)と閣僚回数が参議院議員として異常に多くなる林芳正に決まった。閣僚は待機組が各派に多く、人選を間違へると党内抗争に発展する。
林が受け入れた理由は参議院だからだ。まだ五十六歳なのにすっかり楽隠居の気分だ。参議院は一歩間違へると、こんなぬるま湯気分の男が出て来る。私は参議院廃止の立場は取らない。しかし将来、衆議院、参議院を統合して一院制にすべきとは考へる。衆議院と参議院を同等に扱ってきたが、林みたいな人間の温床となった以上、参議院は林に議員辞職勧告を突き付け、自浄作用を働かせるべきだ。

十一月十七日(金)
悪徳政治屋、安倍ナカマロといふ特集でも取り上げたが、中途半端はよくない。これには現象の中途半端と、時間経過の中途半端がある。林芳正のやうな五十六歳で楽隠居を決め込む男が出現した理由は、参議院が二つの中途半端だからだ。
まづ、参議院には解散が無いし、実質は首相を出せない。それでゐて閣僚はある程度出せる。これが現象の中途半端だ。
戦前の貴族院を戦後は衆議院に近付けた。しかし完全に衆議院にはなってゐない。これが期間の中途半端だ。
林芳正のやうな人間が出てしまった以上、このままでは参議院全体に火の粉が降り掛かる。まづ参議院は林芳正に辞職勧告を出すべきだ。次に衆議院と協調し参議院改革をすべきだ。一院制を最終目標として、参議院の廃止は避けなくてはいけない。ならばよい方法がある。参議院解散もありにして、首相選出の権利も同等にする。どちらも憲法改正が必要だ。任期も四年とする。
これらが実現してゐれば、安倍に森友学園加計学園解散はできなかった。なぜ参議院を放置して衆議院だけ解散するのか、と批判を浴びる。かといって衆参両院を解散するのは重大すぎる。林芳正のやうな人間が出てしまった以上、参議院を衆議院と同等にすることは必須だ。

十一月十九日(日)
林芳正は国会議員四代目。納税額に依らない普通選挙が日本に普及してから八十八年。世襲議員だから悪いと云ふ立場は取らない。世襲でも小泉進次朗さんのやうに活躍する議員はゐる。しかしこれだけ世襲議員が多くなると、日本の普通選挙は期間が中途半端なのではなく、制度が中途半端なのだらう。西洋の猿真似ではなく、かと言って国会議員に都合のよい制度でもなく、国民のための普通選挙にする必要がある。
例へば、親が国会議員の人が立候補するときは別の選挙区から出馬させることを法律に明記すべきだ。もちろん小泉進次朗さんなら当選できる。お友達濡れ手に粟商法推進相や、その門下(文科?)相は判らない。(完)

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