千二十四(その三十七) 1.安倍の支持率を下げる秘策、2.衆議院解散恐れるに足りない
平成二十九丁酉年
九月十四日(木)
安倍の支持率を下げる秘策がある。街頭で「お友達」と一回云へば選挙区内の内閣支持率が0.01%下がると考へるとよい。第一次安倍内閣が短命に終ったのは「お友達内閣」と揶揄されたからだ。今回加計問題が出た途端に支持率が急落したのも、お友達優遇をしつこく批判したためだ。
今は国会が閉会中だから、支持率が少しは上がるかも知れない。この上昇は理由がない。強いて云へば他国の脅威があると支持率は少し上がる。しかしこれは安倍が理由ではないから、臨時国会が始まり「お友達」批判を再開すれば再び下がる。

九月十五日(金)
「ハゲー」と絶叫し秘書に暴力を振るった議員(同じ派閥で、騒動発覚後に離党)の、後任秘書が議員同様ふざけた発言を繰り返した。朝日新聞DIGITALによると
青森県板柳町の松森俊逸町議が(中略)辞職は8月28日付。規定により受け取った給与は7、8月の2カ月分という。(中略)辞職の理由について、松森氏は「マスコミの執拗(しつよう)な取材で記者やカメラマンに追いかけられており、秘書業務で接触する人たちにも迷惑をかけてしまう」などと説明。その上で「豊田氏は支援するに足る人材。兼職を続けたかったが、本当に残念」と述べた。ただ、豊田氏とはまだ一度も話をしていないという。
責任をマスコミになすりつける。これで国民の税金で払はれた自称国会議員秘書への二か月分がムダ金だったと判った。この分は本人が返還するか国会議員が返還するか、国会議員の所属してゐた怪しげな派閥の会長なりそれに準ずる嘘だけが得意な人間が返却するか。
たいした額ではないと呆れてはいけない。少額だから国民の心に共感を呼ぶ。この件でどんどん怪しげな派閥を批判しよう。これで内閣支持率は激減する。

九月十六日(土)
産経新聞のホームページに産経Westと云ふホームページがある。ここに次の記事が載った。
青森県板柳町議会は12日、元秘書への暴行や暴言問題で自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42)=埼玉4区=の政策秘書を辞職した松森俊逸町議(61)に対する議員辞職勧告決議案を(中略)賛成3、反対4で否決された。
閉会後、松森氏は報道陣の取材に応じ、兼職について「今でも間違っていないと思う。永田町とパイプを持つことは僕にとってプラスになり、議員活動に生かせると思う」と語った。

この男はこれだけ騒がれたのに、「今でも間違っていないと思う」とうそぶく。あきれた男だ。国会議員の秘書は兼務が禁止されてゐるが、国会議員が許可すれば可能なんださうだ。ずいぶんいい加減な規定だ。とにかく二か月分の給料が無駄になった。これは許可した豊田の責任だ。野党は「細田派だった豊田議員」をどんどん批判したほうがいい。給料のもらひ逃げは許さない姿勢が必要だ。

九月十七日(日)
安倍が臨時国会の冒頭で解散する可能性が出て来た。しかし野党は心配いらない。安倍を敗北させることができる。まづ、森友・加計問題を批判する。その際に「お友達」と云ふ語を使用する。
次に、豊田問題で、派閥会長が高速道路逆走と云ふ筋違ひの話で豊田を擁護したこと、豊田の新しい秘書は就業不可能な青森県で辞任するまで二か月分の給料を二重取りしたことを、安倍所属の派閥だと云ふことを強調して批判する。
次に、臨時国会開催は憲法に書かれた首相の義務なのに、冒頭で解散するのは義務の放棄だ、最低でも一ヶ月は国会を開催すべきだと批判する。最後に、北朝鮮のミサイル、水爆問題があるのに、国民に対する危険より、自分の首相の座にしがみつくことを優先する男だと批判する。
これだけ批判すれば自民党大敗は間違ひない。次に批判の方法を検討したい。

九月十八日(月)
街頭演説で安倍を批判するときは、自分が怒ってはいけない。しかし冷静な顔でもいけない。ヒントは浪曲にある。浪曲師は悲しい場面のときに自分で泣く訳ではない。しかし悲しい顔をして手で涙を拭ふ仕草をする。これにより観客の涙を誘ふ。
怒る場合も同じだ。街頭演説も同じだ。野党の演説はどの党も、安倍への怒りを周囲に発散させながら演説する。これはよくない。浪曲師が自分で泣いては観客は泣かない。同じやうに演説者が怒っては観客が怒らない。少し怒りながら安倍を批判する。これにより観衆に安倍への怒りが湧いてくる。
冷静であってもいけない。とかく野党は高邁な理論を並べることが多い。これだと観客の共感を呼ばない。更に高邁な理論には賛成の人も反対の人もゐる。前原さんが、あるべき社会を提示すると発言したが、それだと冷静過ぎる。選挙は野球と同じだ。攻撃と守備が交互に来る。攻撃は相手のミスに乗じるものであり、「私はストライクゾーンでも変化球はバットを振りません」なんて発言したら負けてしまふ。
民進党は基本的にすべて攻撃側だ。山尾事件みたいなことが出て来たときだけ守備側になる。その理由は一旦政権を取って、しかも公約とは異なることをやって敗退したからだ。こういふ社会にするだとか、高邁な理論を云ふ必要は無い。政権を取るまでは攻撃に徹しよう。そこがこれから発展が期待される日本ファーストの会との違ひだ。

九月十八日(月)その二
民進党の前原さんが安倍を「自己保身解散」と非難した。よいことを云ふ。安倍が臨時国会の冒頭で解散したときは、「自己保身解散」「嘘つき解散」と批判をどんどん繰り返さう。これも街頭演説で一回云ふ毎に安倍の支持率が0.01%下がること間違ひない。
それにしても安倍ほどの嘘つきは珍しい。森友学園、加計学園について丁寧な説明を約束したのに反故にした。八月三日の内閣改造で仕事人内閣を自称したのに、仕事をしないうちに解散する。とんでもない嘘つきだ。

九月二十一日(木)
前回の衆議院選挙は、自民党の大勝だった。大勝の後にそれを持続することはあり得ない。民主党(当時)の政権獲得時がその典型だ。だから今回は自民党が議席を減らすに決まってゐる。ただし民進党は山尾騒動、日本ファーストの会は準備不足だから今ならそれほど議席を減らさないだらうと皮算用をしたのだらう。
私は、日本ファーストの会が塾生を二百名集めたと聞いたとき、立候補は百名だったとしても自民党の敗北を確信した。(完)

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