壱千一(その二十一) 村上誠一郎、石破茂、脇雅史三氏の名言
平成二十九丁酉年
七月十六日(日)
自民党で元行政改革担当相の村上誠一郎さんが、安倍の人事について「『お友達』か、同じ思想を持っている人か、イエスマンかの3つのパターンだ」と批判した。これは名言だ。
前々回の加計学園特集で細田派について、かつての福田派とは異なることを指摘した。私の指摘したのは細田派だけだが、村上さんは内閣、党人事についても同じ現象が起きてしまったことを指摘するもので、貴重な主張だ。

七月十七日(月)
森友学園を切り捨てたことは、同じ思想を持った人の優先順位が高くないことを物語る。これは組織が堕落したと云ふことだ。防衛相の稲田朋美さんは、本来同じ思想を持った人に分類されるはずだが、お友達が正解かも知れない。お朋達と云ってもよい。

七月十九日(水)
石破茂さんも名言を語った。時事通信によると
看板政策を「地方創生」「1億総活躍」「人づくり革命」などと次々更新してきたことについて、「大河ドラマではないので、1年ごとに出し物が変わるのはあまりいいことだと思わない」と述べ、首相の政治手法を批判した。
多くの国民が同じことを感じてゐる。安倍が毎年何か云っても、それは一番の目的ではない。本当の目的は政権維持だがらだ。
そしてその政権たるや、閣内はお友達で構成、利権はお友達から客員教授やパーティー券代、見返りはお友達に学部新設、と三拍子そろふ。

七月二十日(木)
最後に自民党元参議院幹事長脇雅史さんを紹介したい。週刊ポスト7月21・28日号によると
自民党内の論戦が(中略)部会などの場でも、「いっても仕方がない」と黙ってしまう人が増えてきた。
いつからこんな状況になったのか。それについて
これは小泉(純一郎)さんのころから始まった傾向で、強力なリーダーシップというのは非常に危うい。トップが先に答えを出してしまうと、組織のなかでは「それは違う」といいにくいのです。いえば「お前辞めろ」という話になる。だから、リーダーシップを発揮しなければいけない一大事の状況というのはありますが、基本的にトップは性急に答えを出してはいけないと思う。
今回の加計学園騒ぎがその典型だ。
安倍(晋三)総理も同じで、官邸が先に答えを出してしまう。(以下略)
加計学園問題でも、岩盤規制に穴を開け、政治主導で認めたのだから正しいという論調が出ていますが、そんな単純なものではない。規制というのは弱者のためにあって、淘汰されるのが必ずしも良くない場合に規制をかけているわけで、むやみに緩和すればいいというものではない。タクシー業界も規制緩和して混乱を招いただけで、緩和したら何が起きるかを慎重に議論する必要があるのです。
しかも今回はお友達のためだから、絶対にこんなものは認めてはいけない。(完)

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