5、日本音楽

作成日 2000/01/21

出張である地方都市に行った。タクシーの運転手が皆、お国なまりで 話かけて来て東京にはない暖かさを感じた。その一方で、金髪高校生 の比率が東京より異常に高いことに気付いた。テレビや雑誌で見た東 京を真似るうちに、東京より悪くなったのであろう。アメリカの真似 をするうちにアメリカより悪くなった日本の縮図である。

1 健全な音楽

10年前の夏に東北地方を旅行したとき、夜8時頃暗い街角で、祭りの笛の練習をしている高校生の 一団がいた。だれもが健全な若者たちだと思うであろう。一方、ニューミュージックをがなり立てて いる若者を見れば、だれもが別の感情を持つ筈である。この感情は間違ってはいない。ニューミュー ジックの許容度がアメリカと異なる日本でこのような音楽を聴いたり演奏することは、アメリカの若 者の10倍、反社会的なのである。

2 「君が代」は国歌としてふさわしくないかも知れない

西洋音楽の立場から「君が代」を聴くと、最後の2小節で突然斉奏になる 部分が少し変に感じるだけで、あとは奇異に感じるところはない。西洋音楽から見て奇異に感じない ということは純粋な日本音楽ではない。日本的な音階を用いてはいるが、発声法、リズム、 その他すべて西洋音楽である。君が代の歌詞を「木曽節」で歌ったらどうなるか。「さざれ 石の」の部分を直せば立派に通用する。「木曽節」は羽田さん出身の信州の歌である。羽田さんは昔 から好きな政治家の1人である。民主党には今度の選挙で大躍進してもらい、幹事長には「木曽節」 を国歌にするようがんばってもらいたい。

3 音楽が3つの崩壊から日本を守る

戦後55年で日本は先祖から受け継いだ文化遺産を使い果たし、家族が崩壊し、地域社会が崩壊し、学級も 崩壊した。唱歌にはこれらの崩壊を防ぐ力がある。日本は若者にニューミュージックではなく唱歌を普 及させるべきである。その一方で唱歌ー>西洋音楽ー>ニューミュージックと進行する可能 性がある。西洋音楽がニューミュージックに転化し易い原因は12平均律かも知れない。美しくない和 音は美しくない旋律を許す。その点、日本音楽から出発すれば、進んだとしても伝統音楽ー>唱歌ー> 西洋音楽である。

4 三つ子の魂、100まで

最近のテレビ幼児番組はニューミュージック調の音楽が多いが、やめてもらいたい。小学生向きの漫画番組もこのような調子の主題歌が多 い。やめてほしいといえば幼児番組でカタコト英語を放送するのも同様である。子供の英語は中学生が本気で勉強すればすぐに追いつく。本当に英語がで きる人は「小学校英語教育」や「英語第2公用語化」は主張しないはずである。あるいは英語以外の能力 が劣悪なため、ことさら英語を強調し自己主張しているとも考えられる。文化を軽視する態度には、呆れる ばかりである。

メニューページ 前へ 次へ