45、悪魔の世代
平成十七年

6月25日
人類の歴史であの時代の人間は悪魔だった、と後世批判されるのはどの時代の人たちであろうか。
ヨーロッパがアジアアフリカを次々に植民地にしていった時代だろうか。
南北アメリカ大陸で先住民を虐殺した時代だろうか。
原爆が実際に使われてしまった時代だろうか。

しかし、現代が人類史上最悪の時代である。

6月27日
石油、金属、その他の資源は全世代共有の財産である。
これらを湯水の如く浪費する現代人は、人類史上最大の悪魔である。
中でも京都議定書に加盟しないアメリカは最も悪い。

6月29日
最貧国が石油の消費は下げられないというのなら、世界が納得する。
世界で最も贅沢で石油の消費が多いアメリカが京都議定書に加盟しない。
これほど世界を馬鹿にした話はない。
先住民を滅ぼしたのも、原爆を世界で唯一使ったのも、京都議定書に加盟しないのも、自国のやり方を世界に押し付けるのも、根は同じである。
先人が築いた文化を後世に伝えるという思想の欠如である。

7月2日
アメリカは、自分が世界から嫌われていることを自覚している。
日本人は、そのことが見えない。

世界から嫌われたアメリカが既得権を守るには、民主主義の押し付けしかない。
民主主義になれば、その国の勢力は分散する。国民に贅沢多消費をさせ、誤魔化す。
その国のことを考えているのではない。アメリカの権益しか考えない。
資源無駄使い、各国の文化破壊と引き換えに、アメリカの安泰を図っている。

7月6日
資源の浪費は、多くの人類を肉体労働から開放した。
しかし、人類は長い肉体労働の歴史とともに、文化を築いてきた。
肉体労働からの開放は、本当に人類を幸福にしたか。

ニート、フリーター、自殺者の増大、道徳の荒廃を見れば、答は判る。
何より、資源浪費社会は永続不可能である。

7月10日
30年近く前に、年末に鉄道荷物のアルバイトをしたことがある。
荷物を1日中コンベアに乗せたり貨車に積み込む作業をすると、翌朝起きると筋肉痛がひどかった。
年配の作業員に「皆、『屋内作業』という言葉にだまされたんだな。肉体労働は慣れるまで大変だよ。」と言われ、そうかおれ達は肉体労働なんだと気付いた。
しかし慣れればどういうことはない。筋肉も全然痛くない。
第一、年配の作業員でさえやっている。できない訳はないのである。

もっとも当時は定年が55歳の時代だった。年配に見えても50歳くらいだったのだろう。

7月14日
冷房がない生活も模索すべきである。
昨年、猛暑の次の日、扇風機に当りながらランニング姿で自宅にいたら、それほど暑くはなかった。
猛暑が去ったのだろう、と思ったていたら前日に続き猛暑だった。
扇風機、ランニング。これで家にいればそれほど暑くはない。
思い出してみよう。25年前は通勤電車に冷房はなかった。
冷房は石油浪費で地球を滅ぼすだけではなく、人類の長年の知恵である文化を破壊した。
アメリカ流の石油浪費社会は人類の文化と地球を滅ぼす。


7月17日
これまで6年余のホームページの流れで、私は親中派ということになっている。
しかし、私は中国に1回も行ったことがない。その一方でアメリカには10回くらい行っている。
私は親米派である。親米派が平衡のためアメリカを批判せざるを得ないほど、今の日本は異常である。
船が左に転覆しそうになったら右に移動するし、右に転覆しそうになったら左に移動するしかない。
今の日本は、次世代のことを考えず、英語公用語だの小学生に英語だのを主張する輩がいる。
世界のことを考えず、アメリカにお世辞を言っていればいいと考える輩がいる。
こういう輩がいなくなれば、日米関係は円満になるのだが。

7月22日
現代のやり方は永続不可能である。
永続可能とするには、石油、天然ガスの消費をゼロにするしかない。
京都議定書では不十分である。

不十分な議定書にさえ加盟しないアメリカは、人類最大の悪魔である。


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