76、世界は一民族
平成十九年
八月二十一日(火)(世界は一民族)
昔の人は世界に民族があるとは考えなかった。そのほうが平和だし今では世界は一民族と考えたほうが欧米文化なかんづくアメリカ文化の世界侵略を防ぐことができる。
民族で人類を分断することは邪悪な欧米近代文明と言える。
八月二十三日(木)(アナログ思考で行こう)
要はアナログ思考で行こうということですよ。スリランカには昔は民族問題なんてなかった。シンハラ人でタミル人の親戚がいる人がいて、互いにあいつの言葉は何言ってるかよく判らないな、程度だったという話を聞いたことがある。宗教だってお釈迦様の周りに神々を並べるのと神々の一人にお釈迦様がいる程度の違いだった。
すべてはイギリス人が分断統治とデジタル思考を持ち込んだせいなんです。
八月二十四日(金)(西洋の学問は有害なこともある)
西洋の学問はアジアでは役立つこともあるし有害なこともある。民族や語族という概念は有害ですね。西洋人は自分たちが気に入った基準で語族を分けただけなんです。言葉は変化するし周りの影響も受ける。征服された地域は言葉が変わることもある。イギリスはノルマン人に征服されたため文法が崩れて男性、女性、中性の区別がなくなった。英語は欧州の語族とは別の性崩壊欧州語族に分けてもいい。そうすると男性、女性の区別がなくなったオランダ語はどうすればいいのか。中性との区別が残っているから性崩壊欧州語族ではないし、そもそも語族に入る入らないという二者択一のデジタル思考がよくない。
日本語だって韓国朝鮮語と文法が似ているから同じ語族に入れてもいいし、漢字を使うという語族に入ってもいい。言語も民族も生物の分化とは違う。
八月二十八日(火)(非英語圏の欧州)
民族というデジタル思想を持ち込んだ結果、民族間の戦争が起きるという不安が生じ、グローバルだという短絡的発想になった。
民族がデジタルではない以上、民族間の戦争はありえない。欧州の少数言語保護の政策は高い評価を得ている。京都議定書もそうだが良い政策は欧州の非英語圏から生まれる。日本は長期には欧米唯物論に反対する東洋独自の文化を目標にしながらも、中期には非英語圏の欧州を参考にすべきでしょう。EUは民族のアナログ化を取り戻すかも知れない。
八月三十日(木)(イギリス)
イギリスは国内ではウェールズ語など少数言語を保護しているのに、近年はアメリカの影響を受けすぎている。つい、アメリカとともに英語による世界征服を、なんて考えてしまうのでしょう。
一つの言語が世界を席巻するなんてことは絶対に避けるべきなんだが。
八月三十一日(金)(フランスと日本)
今から20年以上前の印象なので今では正しくないかも知れないが、フランスは国内の方言や少数言語に非寛容である。英語に対抗して欧州やアフリカの中心言語の地位を保持しようとするあまり、国内に厳しくなるのであろう。国内では少数者を守り国外では英語の世界征服に抵抗する。そのようなフランスを世界は待ち望んでいる。
事情は日本も同じである。明治維新以降、欧米の猿真似と列強の一員になりたいあまり地方文化を切り捨ててきた。今からでも遅くはないから各道府県は地域共通語を設定しこれを教育、放送、議会で使用すべきである。東京語の使用を条例で禁止してもよい。
九月二日(日)(フランク王国とドイツ語)
中世ヨーロッパのフランク王国では、国王の三人の息子が東フランク、西フランク、中央フランクを相続し、その後中央フランクの解体を経て現在のドイツ、フランス、イタリアになった。住民の言語とは無関係だった。
ドイツ語は南から北に向かって高地ドイツ語から低地ドイツ語やオランダ語に連続して変化するのに今ではオランダ語だけ別の言語になっている。ドイツ人にとりオーストリア人のドイツ語は判るけどスイス人のドイツ語は判らないそうですね。
これらは民族はデジタルではなくアナログであるいい例で、民族間の戦争は西洋唯物論の遺物、西洋の学問の負債だということがよく判る。
九月六日(木)(デジタルとグローバル)
民族はデジタルで戦争の原因だからグローバルだ、英語だと勘違いしている人が特に日本には多いけどとんでもない。欧米方式の非欧米地域への押し付け、特にアメリカによる押し付けが戦争の原因です。
文化や伝統が戦争の原因ではなく、グローバルだ英語だと騒いでいる連中が戦争の原因なんですね。
九月八日(土)(正規分布と地域主義)
世界はなぜ各地域の文化を守らなければならないかというと、永続できる確率が一番高い。保守主義というのは主義でも何でもなく実は正規分布のことなんですよ。
しかし月日を重ねると私欲の人間が出てくる。これを掃除する必要がある。保守を守旧や利権の代名詞にしてはならない。
九月十一日(火)(地球の癌細胞)
民族という邪悪な概念を破棄し、すべての国は国内に言葉の多様性を保ち世界は平和を保つ。ここでアメリカという異様な国が浮かび上がってくる。
アメリカにも方言はあるが僅かである。先住民族を滅ぼし世界から移民を受け入れ人口が異常に膨張している。世界には伝統国と移民国の二種類がある。移民国は各移民の先祖の言語を保つべきで、そうしないと世界の癌細胞になってしまう。癌細胞はいずれ地球を滅ぼす。
九月十三日(木)(文語体の復活を)
アメリカを癌細胞とは言いすぎだと思う人もいよう。しかし英語公用語だのアメリカ追従だのと珍妙な連中が日本国内にいる以上、平衡を取る必要がある。西部邁氏と小林よしのり氏が彼らをあほ、腰抜け、びょーき、ポチと呼んだのは実に的を得ている。
ポチたちの主張を読むと「xxxなのである」「xxxxである」と紋切り型が多い。アメリカかぶれ以外に内容がないことを主張するのだから仕方がない。今回「です」調を一部入れたのは「である」を使わないで書いてみた。日本の文章は文語体が一番いい。西洋の真似をして言文一致させる必要はない。そのほうが各地の口語も東京弁の悪影響を受けないで済む。
九月十五日(土)(先住民族権利宣言)
昨日、先住民族権利宣言が国連で採択された。宣言に4ヶ国が反対した。アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドである。伝統国対移民国の利害対立を明らかにし、地球にとり何をすべきかを明らかにする必要がある。
民族というデジタル概念を廃し人類を含むすべての動物は近代化石燃料消費以前の土地で伝統の生活を営む権利を追求するのがよい。これにより地方文化も伝統文化も自然もすべて守られる。
九月十八日(火)(地球温暖化と地方の時代)
昔は放送も出版物も中央集権的な学校もなかった。何よりも欧米文明の圧力がなかった。だから国境とは無縁に世界は文化、言語を保持できた。
世界は貿易をする必要があるだろうか。石油を浪費するだけである。各国は貿易を少しずつ減少させ国内と近隣諸国で賄うよう長期計画を立てたらよい。日本の貿易は韓国、中国、台湾を基本とする。我が国はこれらの国とは2000年の交流の歴史があり免疫がある。いくら交流しても悪影響は受けない。
地方分権は欧米文明の圧力を消滅させた後に行う必要がある。
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