八百八十九 家事日誌

平成二十八年丙申
十月十日(月) 古いものから食べる
妻が隔週で9時出勤と10時出勤になって半年が経過しただらうか。10時出勤のときは私一人で朝食を食べて出勤する。味噌汁は自分で作ることにした。これが古い野菜を使用するよい機会となる。
今年に入ってから野菜を無駄にしたことが一回だけあった。ビニールにニラが入って冷蔵庫の野菜室にあった。ビニールに入るので中を気にせずにいたら古くなった。それ以来、古いものから食べるやうにした。
古くなりかけたことが一回あった。オクラが白色のビニールに入ってゐた。気付かず放置してゐて、あるとき開けたら悪くなりかかってゐた。と云っても腐った訳ではない。肉が古くなると毒素を排出する食中毒菌が繁殖することがある。この場合は過熱しても駄目だ。食中毒菌は死んでも毒素が残るためだ。オクラだと菌が付いたとしても過熱すれば食べられるだらう。さう思って普段より多めに過熱して味噌汁にした。

十月十五日(土) 卵パック三個
卵がなくなったので、会社の帰りに1パック買った。ところが妻も買ってきた。数日して生協で頼んだ食品にも1パックあった。といふことで3パックになったことがあった。
私はがんばって1日2個を3日連続で食べたこともある。コレステロールが上がらないやうに卵は1日1個までとよく云はれたが、コレステロールは体内で作られる量も多く、食品から多く取るとその分、体内の製造分が少なくなるから大丈夫だと云ふ意見もある。だから2個を3日続けてみた。そして本日、つひに残りが3個になった。ここまで来るのに2週間掛かっただらうか。賞味期限はかなり余裕があった。

十月十九日(水) ピーマン
ピーマンは一袋に五つほど入ってゐる。だから使ひ切らないうちに次を買ふことが最近二回あった。一回目は古い袋に一つしか無く、新しい袋はまだ開封してゐないので、古いものと新しいものを1つづつ味噌汁に入れた。
その新しい袋が古い袋になり四つほど残ってゐるうちに、更に新しい袋が来た。今回は古い袋の履歴が判ってゐるから慌てなかったが、新しい袋が破られ幾つか使はれてゐた。古い袋のピーマン二つを味噌汁に入れようと包丁で縦切りにすると、そのうちの一つはヘタの内側が黒くなってゐた。黒いのは種の部分だから除去し、その後下痢だとかも起きなかった。翌日古い袋の残りの二つも使ひ切った。今回は二つとも大丈夫だった。

十月二十二日(土) 調理法
私の調理法は味噌汁に入れる。それだけだ。煮るから野菜は柔らかくなる。予めお椀に卵を割って入れてそこに野菜とお湯を流し込む。ここで黄身が割れない程度にかき混ぜると白身の固体化が進む。しかし黄身に付着する白身は液体のままだ。かつて卵は割ってご飯に掛けた。卵は半熟が消化に良いので最近はほとんど味噌汁に入れる。卵を掻き混ぜたこともある。これだと黄身も固体化するものの、味噌汁全体がスープみたいで不味くなる。
味噌汁は何の野菜を入れても食べられるが、きゅうりは合はない。不味かったが我慢して食べた。キュウリは他と不協和音を生じる独特の味が含まれるのだらう。
味噌汁の変形で、煮たあとお湯を捨てるといふ方法がある。これは会社に昼食用として持って行くときよく用ゐる。(完)


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