五百二十八、福島県労委メールマガジン廃止


平成二十六甲午年
一月六日(月)「うつくしま労委メールマガジン」
福島県労委は二〇〇二年二月二十二日からメールマガジンを発行してきた。私は創刊号からの読者である。県労委がメールマガジンを発行することは素晴らしいことである。役所といふと官僚主義を誰もが思ひ浮かべるがその印象をぶち壊してくれる。そして県労委に親しみを持つことができるからである。県労委だけではない。福島県庁全体に親しみを与えてきた。
十二年の間にいろいろなことがあつた。一番大きいのは福島原発である。二番目に大きいのはせつかくの民主党政権を管、野田といふ嘘つきどもがぶち壊したことである。

そのメールマガジンが廃止されることになつた。以下に最新号の冒頭部分を紹介したい。

2013年12月27日発行
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  <No.245>

◇  うつくしま労委メールマガジン   ◇ 

                       発行:福島県労働委員会
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 ◇みなさま、こんにちは。第245号をお届けします。

  ◆メールマガジン廃刊のお知らせ
   福島県労働委員会としての情報提供のあり方を検討しました結果、当メ
  ールマガジンは、次号をもって廃刊することになりました。
   当メルマガの各コーナーは、福島県労働委員会ホームページで形を変え
  て情報発信していく予定です。


一月八日(水)「脱官僚主義」
「うつくしま労委メールマガジン」の優れたところは、県労委といふ県庁の行政組織でありながらメールマガジンをいち早く発行した。その脱官僚主義の姿勢にある。このようなメールマガジンを読めば「よし、県労委に相談に行こう」と気軽に訪問できる。「県労委は親切に対応してくれるだらう」といふ期待を誰もが持てる。二〇〇二年は「まぐまぐ」といふ無料メールマガジンが世に知られ始めたときで、そのとき早速開始した福島県労委の関係者には心から敬意を表したい。

一月十二日(日)「最終号」
一昨日つひに最終号が配信された。ここに福島県労委会長の挨拶の一部を掲載し皆で廃刊を惜しみたい。
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           1.最終号に寄せて
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                  福島県労働委員会会長 新開 文雄

 平成14年3月8日発行が創刊号の「うつくしま労委メールマガジン」は、
平成26年1月10日発行の第246号で最終号となる。このメールマガジン
発行の目的は、労使紛争の未然防止には、労使関係に対する正しい知識を持つ
ことが必要であることから、労使関係に関する基礎的な知識、諸問題の解決策
等の情報を定期的に提供し(月2回・第2と第4金曜日)、労使紛争の未然防
止を図ることであった。
 当時、メールマガジンの発行は、都道府県労働委員会でも国及び地方自治体
の行政委員会でも全国初、福島県庁内でも初となる試みであった。そのため、
労働委員会の活性化のための一つの方法として、また、労使関係の情報提供の
方法として全国的にも注目を浴びることになった。(以下略)



一月十三日(月)「まぐまぐ」
まぐまぐといふメールマガジン配信サイトがある。誰でもメールマガジンを無料で配信できて、「うつくしま労委メールマガジン」もまぐまぐを用いた。十二年前は優良なメールマガジンが多く、私も幾つか購読した。市井の政治評論家、情熱ある主張者、地道な研究者など幅が広かつた。「うつくしま労委メールマガジン」もその一つである。
しかし政治や民間組織と同じでメルマガも堕落する。だんだん低級なものが多くなつた。今までで一番低級なのは毎日一つづつ英単語を覚えるといふメルマガで中身は「concurrent 同時の」といふものだつた。単語は文章で使はなければ覚えられない。ひどい手抜きがあつたものである。このころ船橋洋一が英語公用語を突然言ひ始め首相の小渕までが英語のお先棒を担いだ。そして低級な英語メルマガが乱立した。今でも購読してゐる英語のメルマガは一つだけである。
まぐまぐは有料版ができてから無料版の乱造がひどくなつた。今メルマガ一覧を見ても購読したいものは一つもない。ブログや個人ホームページが充実されてメルマガは機関紙的なものを除いて時代遅れになつたのかもしれない。
しかし「うつくしま労委メールマガジン」だけは今後も続けてほしかつた。(完)


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