五百八(乙)、一水会支持の立場から猪瀬問題を考へる
平成25年
十二月二十一日(土)「一水会」
猪瀬氏が都知事を辞任した。今回の五千万円は一水会の木村三浩代表が仲介したことが報道されてゐる。一水会は右翼と左翼の共闘を主張し私も同じ立場である。だから一水会支持の立場から猪瀬問題を考察することにした。
一水会が石原前都知事を支持したのは当然である。一水会だけではない。多くの都民が支持した。私も石原氏の政策の2/3は支持した。都民の立場の政策で1/3、文化保守の姿勢で1/3である。支持できないのは尖閣諸島を巡る政策である。私はアジア全体が独自文化を保つことにより西洋猿真似に反対する立場だし軍事力で中国と緊張すればアメリカに頼るしかなくなるからますます属領化が進む。だから2/3の支持である。
中国問題は拝米偏向マスコミの長年に渡る害毒と中国自身が日本と同じようにアメリカ亜流化を進めたため悪化した。だからこの問題は例外として多くの都民は前の二つで圧倒的に石原氏を支持した。
だから一水会が石原都政の後継として猪瀬氏のためあちこちに仲介したのは十分に理解できることである。
十二月二十一日(土)その二「猪瀬氏への不満」
私自身は猪瀬氏に不満がある。高速道路の民営化でそれなりに実績を残し、しかも石原氏が後継に指名したといふことで多くの都民が期待した。しかし石原氏のような対米独立路線がほとんどなくなつた。石原氏は最初は松沢元神奈川県知事を後継に指名したが松沢氏は拝米傾向がないとは言へない。何しろ松下政経塾の出身である。
石原氏は突出した政治家だからなかなか他の政治家が支持することが少ない。そのようななかで猪瀬氏や松沢氏が支持したため石原氏も彼らを後継に考へたのかも知れない。
猪瀬氏の講演を一回だけ聴いたことがある。既に都知事への立候補が決まつた後で正直なところそれほど話がうまい訳ではなかつた。話し方の技巧は問題ない。話の中身である。猪瀬氏は高速道路の民営化のように一つの問題に取り組むことはできるかも知れない。しかし政治家は多くの問題に取り組まなくてはいけない。菅はパフォーマンスだけ、野田は増税だけ。猪瀬氏も一つのことが限度で政治家向きではなかつた。
しかし猪瀬氏の最大の欠点は石原氏が持つてゐた対米独立路線を捨ててしまつたことである。
十二月二十二日(日)「中立から猪瀬氏支持へ」
私は都知事選が告示されたとき中立だつた。たまたま東池袋のサンシャイン通りの交差点で宇都宮氏が支持者とともに徒歩で横断し私は逆方向から横断したので途中で2mくらいの距離ですれ違つた。宇都宮氏は周りに手を振つたから私も手を振り返した。この時点で私は多少宇都宮氏支持に傾いた。早速インターネットで宇都宮氏を調べると国旗国歌反対死刑廃止などが書かれてゐる。これで私は100%猪瀬支持になつた。もし日本が国家主義になつたのなら勿論国旗国歌の強制には反対である。しかしさうではない。偏向マスコミや猿真似ニセ学者、拝米政治屋どものせいで日本は独立国の体を為してゐない。そのような中で国旗国歌に反対したらだうなると思ふのか。死刑は廃止するのではなく共同体を再生し犯罪を無くすことで実行すべきだ。
もし元日弁連会長の宇都宮氏ではなく労働弁護士が出馬すれば私は100%支持する。一方で宇都宮氏の都知事選のホームページを今見ると、「高い技術を持つ町工場、商店街の復活を支援」「7000人を超える待機児童をゼロ」「国民健保から漏れている人ゼロ」などなかなかよいことが書いてある。なぜこれらを前面に出さないのか。勿論すべてに賛成ではない。「デモ・集会規制、マンガ規制、クラブ規制などを見直します」といふがデモ・集会規制の見直しは賛成である。しかしマンガ規制、クラブ規制を見直す必要があるのか。かつての五五年体制では社会党、共産党は共同社会指向、合同した自民党のうち半分は自由指向、残りの半分は保守指向だつた。宇都宮氏の自由指向が支持を集めないのは当然である。
彼らの欠点は社会を破壊しようとすることだ。社会は建設すべきで破壊してはいけない。だから一水会が猪瀬氏のため仲介したのは十分に理解できる。
十二月二十二日(日)その二「深夜バスは最大の悪政」
猪瀬氏最大の悪政は深夜バスである。まづニューヨークで発表した。なぜ国内で発表しないのか。日本のアメリカ属領化を進める売国奴である。二番目に外国の猿真似である。ニューヨークで走つてゐるからといつて東京で真似をする必要は無い。三番目に夜は寝る時間だ。夜起きてゐられるのは厖大な電力を消費するからだ。地球温暖化のときにやることではない。深夜バスは人類と全生物の敵である。四番目に六本木から渋谷まで走つてその先はだうする。渋谷に住めるのは相当に高収入の人と忠犬ハチ公だけである。
十二月二十三日(月)「帳簿に記載しなかつたことと嘘をついたことの二つ」
一水会は仲介しただけだから問題はない。猪瀬氏は帳簿に記載しなかつたことと露見したあとの嘘がよくない。勿論意味もなく五千万円ももらふのは異様である。東電病院売却のための賄賂かだうかは今後検察が調べるだらう。
石原氏も橋下氏も猪瀬氏も最初はよくても途中から悪くなつた。既得権勢力の圧力のなかで都民、府民のことを忘れたためではないか。かつての社会党と酷似してゐる。かつての社会党もいつの間にか議員でゐたい連中ばかりのゴミ溜めになつてしまひ最後は分解した。(完)
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