三百二十八、橋下氏はシロアリの間者を演じる石原慎太郎と手を切つたほうがいい
12月5日に改題
平成24年
十二月四日(火)「国民政党からシロアリ自民党へ」
昭和五十年ころだらうか、総選挙の開票速報のあとのテレビの各党のインタビユーで自民党が、我々は特定の勢力ではなく国民の政党だから過半数を取つたと答へたのが、今でも印象に残つてゐる。
しかしその自民党も、社会党の衰退とともに堕落がひどくなつた。そもそも自民党は社会党あつての自民党である。社会党は左右分裂の後は左右ともに議席を増やし、特に左派は大躍進をした。そして左右再合同が実現した。自由党と民主党は慌てて合併した。それが自由民主党である。
だから社会党が消滅ののちは、自民党は存在意義がない。解体をしないから堕落を繰り返し官僚に実権を奪はれた。自民党はもはや国民の政党ではない。シロアリ自民党である。
十二月五日(水)「石原はなぜシロアリとの連立を口にする」
マスコミの偏向は酷いから石原氏の発言の一部をことさら大げさに報道したのかも知れない。しかし自民党との連立を口にするとは許し難い。そもそも大嘘つきの野田が消費税増税を強行した。国民に信を問ふといつて行つたのが今回の総選挙である。
自民党は国民政党の一面もあると思つてゐたが、シロアリ民主党とともに消費税増税に賛成した。どこから圧力があつたかは今後解明しなくてはいけないが、石原はそんなシロアリ自民党となぜ連立の可能性を発言するのか。今回の選挙は嘘つき消費税増税を認めるのか認めないのかだ。それ以外にない。
橋下氏だけではない。猪瀬都知事候補も石原とは距離を置いたほうがよい。これまで石原氏の都政を支持したのは猪瀬副知事の功績が大きい。石原氏も今期の都知事は失敗だつた。かつて美濃部も末期は酷かつたと或る社会党関係者が二十五年ほど前に言つた。都知事はお山の大将だから何期もやるとさうなつてしまふ。或いは周りの圧力団体の思惑も大きい。その社会党関係者も支援団体がひどくなつてしまつたと言つてゐた。
十二月六日(木)「石原前都知事を支持してきた理由」
私は石原氏が都知事に当選した一期からずつと支持してきた。それはアメリカから超民族主義者と白眼視され、普通の政治屋ならあわててアメリカにおべつかを使ふ路線に転換するのにさうはせず自説を貫いたことだ。
石原氏は都民のためになることをそれなりにやつてきた。私が石原都政で反対だつたのは、労政事務所の統合と都バス杉並営業所のはとバス委託くらいである。あとは評価できる。
ところが今期は違つた。美濃部の末期と同じで出馬しないと言ひながら最後に翻した。次に訪米中に尖閣諸島を購入すると発表した。私が一番石原氏を評価したアメリカに媚を売らないことが崩れた。
超民族主義とは特定の民族の優位を説くものだ。石原氏はそんなことは言つてはゐないから民族主義ではあつても超民族主義ではない。日米安保条約は石原氏と合併前の維新の会が一時主張したように長期的には解消すべきだ。中期的には軍事的に存在してもよいが文化破壊になつてはいけない。それでは国民の生活が不安定になる。だから民族主義は本来はよい言葉である。民族主義といふ言葉に顔をしかめる人はインドの独立運動など反植民地の運動をもつと勉強したほうがよい。
今期の石原氏の言動は息子が自民党幹事長だつたことが大きく影響してゐる。だから新党結成を呼びかける亀井静香氏も約束を反故にされた。息子がシロアリ自民党の総裁になれなかつた。だから今度は自分がといふつもりだらうが、それでは国民のためにならない。
今回の総選挙の争点は野田の嘘つき増税を許すかどうかだ。
十二月七日(金)「息子を自民党から離党させよ」
今回の選挙は、シロアリ既成政党と第三極の争ひである。維新の会の代表がシロアリ自民党との連立を口にして、しかも息子がシロアリ自民党の前幹事長では国民の理解は得られない。そもそも「維新の会」は偏向マスコミが「国民の生活が第一」に政権を取らせないため無理やり新聞やテレビで取り上げすぎた。このままでは第二次世界大戦前のドイツのナチスと同じことになる。石原氏も今回の選挙が嘘つき消費税増税を許すか許さないかだといふ原点に帰り国民のために汗を流せば、石原氏の主張も必ず実現できることを確信すべきだ。
十二月八日(土)「都バス杉並営業所」
先日都バス杉並営業所のはとバス委託がよくなかつたと述べた。杉並営業所は新宿~駒沢陸橋、新宿~王子と長距離路線が多い。だから民間に委託して経費を削減したのだが、これは同一労働同一賃金の原則に反する。役所は雇用と業務委託の模範とならなくてはいけない。
経費を削減するのだつたら、交通局長や自動車営業部長の給料を下げるべきだ。倒産の心配がないのだから幹部も普通の職員と同じでよい。新宿~駒沢陸橋のバスは宿91系統で民営化後も本数がどんどん減つた。その理由は駒沢陸橋といふ中途半端な位置が終点だからだ。都立大学駅なり学芸大学駅まで延長すればよいではないか。それができないのは東急バスとの談合である。談合は自由競争経済にあつては許されない。
バス停は路線が違つても各社共通で設置する。バス協会にも加盟する。そんなところから談合が生まれる。もちろん公共性が高いから各社は協調すべきだ。宿91系統は途中の代田橋どまりは本数が多い。代田橋から先は東急バスの森91系統の大森行きが頻繁に運行してゐる。昭和59年までは新宿~大森まで交通局と東急の共同運行だつた。それならすべての都バスは代田橋どまりにして駒沢陸橋までは東急に乗れるようにすべきだ。代田橋までは200円、駒沢陸橋までは250円でもよい。
東京都交通局の労働組合はなぜはとバスの労務政策に反対しないのか。はとバスは有期雇用運転手を低賃金で雇用するなどして経費を節約してゐる。使用者対労働者の関係を放棄した労組は既得権勢力となる。今流行の言葉で言へばシロアリ勢力である。
十二月九日(日)「どこが戦略を立てたか今後検証が必要」
橋下氏はマスコミと周囲に踊らされて、まづ第三極を分裂させる役割を担つた。次に感覚が国民と乖離し最低賃金の撤廃など不人気の政策が目立つようになつた。国民は最低賃金の撤廃といふ非道徳的なことは不快と感ずる。橋下氏のところには誰か工作員が送り込まれ踊らされてゐるのではないのか。ここでいふ工作員とはもちろん石原氏のことではない。
どこが戦略を立てたかは今後調査を進めるべきだ。過去の既得権を一掃するために橋下氏と石原氏は大局を見て第三極の原点に帰る必要がある。
十二月十四日(金)「石原氏は内政向きの人間」
石原氏は内政向きの人間である。官僚を働かせるにはこの程度の押しが必要である。しかし外交には向かない。だから都知事時代は尖閣諸島を除いて良かつたのに、維新の会の代表になつた途端にすべて悪くなつた。朝日新聞によると
「日本人だけが近世になって有色人種でたった一つだけ、近代国家を作った」
「日本人の英知、努力だ。私たちのじいさん、ばあさん、ひいじいさん、ひいばあさんが明治維新を起こして日本を近代国家にした」
これには反対である。近代国家とは何か。西洋猿真似国家のことではないか。そしてそれは大東亜戦争の敗戦とともに滅びた。明治維新のときは植民地になるかどうかの瀬戸際だつたから近代化は必要だつたが、今はその近代化がグローバル、グローバルと叫ぶ連中の立身出世、私利私欲のためにしか使はれてゐない。
日本がインドなどの独立運動に与へた影響をいふのなら解る。アジアで日本だけが優れてゐるといふのはとんでもない発言である。こんな男の所属する党派を国会に送つてはいけない。維新の会は早く石原氏と別れるべきだ。或いは石原氏は目を内政に転じて、シロアリどもの嘘つき増税廃止を訴へるべきだ。(完)
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