二千八百三十九(朗詠のうた)1.文章と話を上手にするには、2.長岡旅行記
乙巳(西洋発狂人歴2025)年
七月九日(水)
最後の挨拶は、録画したものではなく、二日後に記憶を記した。文章を書いたときも、二日後は完全に覚へてゐる。
昔、学校の授業を担当したときに、話した内容は一つの例外を除き、二日後までは完全に覚えてゐた。例外とは、教科書や教材に載るものだ。これらは見れば再現できる。見なくてもできるのだが、多少抜けるかも知れない。だから教科書や教材を見なくても、項目だけあれば再現できる。
授業のときは、終了後に改善点を探した。毎回改善することで、話し方はどんどん向上した。今回の挨拶で改善点は、「労災保険」が判り難かった。この部分を再現すると「労災保険が利くかな、いや、利かないと思ふのですが」と話した後、次の話に入って暫くしてから、笑ひ声が聞こえた。ここは
労災保険が利くかな。労働災害の保険で、強制加入ですが。いや、労災保険は、利かないと思ふのですが

とすれば、すぐに笑ひ声が起きた。
文章も完全に覚へてゐると先程書いたが、例外があってホームページだ。特に書籍を引用する時は、それに労力を消費するために、覚へないことがある。ホームページなので、後から簡単に直せる、と安易になりがちだ。あと、歌を入れるため、歌に集中して、普通文がおろそかになることがある。
人前で話すのあとは振り返り 直すところがあるを調べる

反歌  人前で話すと文を書くことはどらちも同じまた振り返る
以上をまとめると、
一、話した内容は、覚へてゐるだらうか。覚へてゐないときは理由を考へる。話したあと、改善点は何かを調べる。
二、書いた内容は、覚へてゐるだらうか。覚へてゐないときは理由を考へる。

結婚式の日は、母は一泊二日の短期宿泊に預けた。翌日に母の帰宅は妻にお願ひし、長岡へ行った。結婚式は、新郎新婦の大学時代の友人が新潟県から何人も来てくださったが、その逆行程になった。
時間があったので、市立中央図書館へ行った。駅の東側は初めてだ。良寛和尚関係で、地元にしかない図書も多い。漢詩や歌の注釈で、独自に出版された方が多いと感じた。数冊見ただけだが
前日の結婚式で疲れたのか、本を机に置いたまま寝てしまひ、起きた後に長岡駅に戻った。往復はバスに乗った。駅前の商業施設で、割れたせんべいを安く買ひ、ペットボトルも買って、食べた。普段なら栄養を考へるのに、疲れで判断力が鈍った。
長岡の東口へは初めての旅にて心動けども 疲れに鞭を打ちつつ進む

反歌  棚に在る書(ふみ)の数にて和尚への関はり分かる長岡の街

 

長岡からの新幹線は、三人掛けの真ん中の列は空席が僅かにあった。かう云ふときは、デッキに立って外を見る。このときもさうしたが、高崎で何人か降りたところを狙って、二人掛けの通路側に座った。
疲れると 考へずして座らうと体が動き 降りる人出た後狙ひ乗る人の前二人掛けへと

反歌  高崎でさすが座るは昨日より疲れ消えずに体が動く(終)

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