二千百三十六(うた)久しぶりに事件ドラマを五つも観た
壬寅(西洋野蛮歴2023)年
十月九日(月)
寝台特急カシオペアが舞台の事件ドラマがあり、途中まで観た。「相棒6 #10スペシャル」で、そもそも寝台特急カシオペアがそれほど人気のある列車とは知らなかった。JR民営分割後に現れた車両や列車は、まったく関心が無かった。
裁判の証人を札幌まで送り届けるが、年末年始なのでどの交通機関も一杯だ。たまたま団体のキャンセルが入り、カシオペアに乗れたと云ふ筋書きだ。スペシャル版で話が複雑だし、証人が逃げようとしたり、北海道警の刑事に内通者がゐたりと、筋書きに無理が多いので、途中でスヰッチを切った。
カシオペア 定期列車の時はまだ関心が無く 昨年に26系尾久常備初めて知るも このときは既に臨時で海底を潜ることなく これを最後か

反歌  新潟と高崎尾久に僅かのみ東日本の客車現状
反歌  カシオペアほかは電車の四季島と和(なごみ)が尾久の特別車両

十月十一日(水)
「西村京太郎サスペンス 鉄道捜査官17」は、沢口靖子主演。前にも見たが、鉄道捜査隊の人間関係は描き方が優れる。弁護士が長女の恋人は不自然。最後にスヰッチを切った。

十月十九日(木)
「科捜研の女19」の#7と#8は、沢口靖子が同じく主演なので、釣られて観た。前にも、途中を飛ばして観たことを思ひだした。今回も、最初の部分は台所に行ったりながら観だった。感想は無しだが、最後まで観た。

十月二十三日(月)
「西村京太郎トラベルミステリー59」は、寝台特急あけぼのが登場するので観た。前にも観たことがあり、連続殺人は不自然だし、犯人の男女の父親と母親が不倫関係なのも不自然だし、教師と教へ子の不倫も不自然なので、途中で切った。さすが、白人のカップルが無銭宿泊をして、高橋英樹演じる都津川が捕まへるのに、おかみが「いいんですよ、次に払ってくだされば」と逃がしてしまふ、まるでイギリス植民地のインドみたいな話を前に放送しただけのことはある、と呆れた。

十月二十四日(火)
「相棒21 #6」は、元お笑ひ芸人が笑ひ顔で殺された。その理由は倒れて死ぬ直前に「ヨネクラシステム」の看板で「ヨ」が消え、「テム」は風景が見えず、「 ネクラシス」になり、ネクラは元芸人のあだ名だった。さう呼ばれた理由は、仲間が挨拶しても暗い顔をしてゐるが、ネダを考へたときにだけ笑った。
夫婦漫才の元、相方で離婚した夫人と、相棒二人の三人で、理由が判って笑ひ会ひながら、どこか寂しさが漂った。今回は、久しぶりに相棒合格だった。厳密に云へば、笑った顔を見逃したことで犯人と決めることはできない。死ぬ直前はああいふ顔になるかも知れないと思ったと云へば済む話だ。三人で笑ひながら淋しさが漂ふ情景が、それに勝った。
お笑ひは中にほろりとさせるもの含むは一流無いは三流
(終)

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