千七百二(歌)(モリカケ桜疑獄二百十四の二) 日本が急激に貧しくなったのは「アベノミクス」の責任
壬寅(西洋野蛮歴2022)年
三月二十日(日)
Presidentのホームページに
日本のビッグマックはタイより安い…日本が急激に貧しくなったのは「アベノミクス」の責任である
が載った。前文は
なぜ日本の経済は低迷を続けているのか。野口悠紀雄・一橋大学名誉教授は「異常な円安を誘導したアベノミクスが原因だ。日本円の購買力は低下し、円安で利益を増やした企業は、技術革新を怠り国際競争力を失ってしまった」という――。
本文に入り
日本のビッグマックは390円。これを、1ドル=110円という6月時点の為替レートで換算すると、3.55ドルになる。
他方で、アメリカのビッグマックは5.65ドルだ。日本円にして621.5円。したがって、日本のビッグマックはアメリカの価格の62.8%ということになる。
(中略)
つまり、海外旅行をした時に、アメリカ人は豊かな旅行ができ、日本人は貧乏旅行しかできない。
またユーロ圏のビッグマックは、ドルに換算して5.02ドル、イギリスのビッグマックは4.5ドル。韓国のビッグマックは4.0ドルだ。これらは日本の3.55ドルより高い。
ビッグマック価格が日本より低い国は少ない。
これは大変なことだ。かつて日本人が海外旅行をすると、日本より物価が安かった。日本円が有効に使へるので、日本の豊かさを実感したものだった。今は逆だ。貧乏を実感する。
海外に旅行で感じた豊かな日本 海外で今は感じる貧しい日本
三月二十一日(月)
日本のビッグマック指数がこのように低い位置になったのは、比較的最近のことである。(中略)ビッグマックの2010年の価格(ドル換算値)で見ると、次のとおりだ。
日本は3.91ドルで、アメリカの3.71ドルやイギリスの3.63ドルより高かった。日本より高かったのは、スイス、ブラジル、ユーロ圏、カナダぐらいだった。韓国は3.03ドルで、日本より低かった。この頃には、日本人が海外に行った時に、多くの国で物価が安いと感じたはずである。
国民はアベノミクスをどんどん批判しよう。モリカケ河桜黒核北方領土ミクスである。かうなってしまったのは、次の理由だ。
アメリカで物価が上がり日本で上がらなければ、あるいはアメリカで名目賃金が上がり日本で上がらなければ、為替レートが円高になって調整されるはずだからである。
ところが、日本は金融政策によって為替レートを円安に導いた。このため、国際的に見て日本の物価や賃金が安くなったのだ。
したがって、現在の日本の低い賃金や「安い日本」を問題とするのであれば、その責任はアベノミクスにあるということになる。
三月二十二日(火)
円安になれば簡単に利益が増えるので、技術開発や新しいビジネスモデルへの転換が行われず、その結果、賃金が上昇しなかった。
これは二番目の悪影響で、一番目もある。
円安は次の二重の意味において、日本を貧しくしたことになる。
為替レートが円安になったため、日本円の購買力が低下した。これは、「円安の直接効果」だ。
円安の麻薬効果によって、日本企業が技術開発やビジネスモデルの転換を怠った。これは、「円安の間接効果」だ。「亡国の円安」としか言いようがない。
亡国の安倍であり亡国の円安だった。
この見方に対して、つぎのような意見があるだろう。
アベノミクス以前の円高は異常なものであり、企業(特に、製造業の輸出企業)が立ちゆかなくなっていた。それを金融緩和で円安にしたから、日本経済が立ち直ったのだと。
しかし、本来であれば、円高に対して、技術革新で生産性を向上させて対応すべきだったのだ。低成長になったのは、技術開発がなされなかったからであり、円安によって企業が安易に利益を増加できたからである。(中略)こうして、日本の地位は、円安政策をとり続けたアベノミクスの期間に急激に低下した。
三月二十三日(水)
円安は、国内だけに限れば悪いことではない。プラザ合意以降の円高でまづ、人件費比率が高くなり、辻褄合はせのため非正規雇用が出てきた。二番目に自然資源を無駄にするやうになった。
しかしこれらは長期目標で是正すべきであり、世界との関連も考慮すべきだ。つまり、短期に円安に誘導してはいけない。しかも輸出企業(海外進出企業を含む)の技術革新を停止させたため低成長になったのだから、アベミクスの責任は重大だ。
今後すべきは、海外進出企業が海外で得た利益を円に誘導することだ。これでアベミクスの害悪を中和しよう。
三月二十四日(木)
日刊ゲンダイのホームページに
安倍元首相の近大卒業式“自画自賛”スピーチに批判殺到! 表立って動くほど空回り
が載った。
相変わらず、ツラの皮の厚さだけは誰にも負けないようだ。
世間は卒業シーズンだが、19日に行われた近畿大学の卒業式に自民党の安倍元首相がサプライズ登場。自画自賛を繰り広げて顰蹙を買っている。
確かにツラの皮が厚い。病気を理由に政権を放り出したくせに、派閥戒懲だ、最低顧問だ、とさかんに存在感を出し続ける。
卒業生謝辞の後、スクリーンに学園祭などのイベントや「近大マグロ」など学生生活を振り返る映像の中で突然、「緊急事態宣言を発出します」という当時の安倍首相の記者会見の映像が流れた。その後、東日本大震災復興曲「花は咲く」をピアノで奏でる安倍氏の姿が約45秒間も流され、本人が登場。「希代のリーダー」と紹介されて、こうスピーチしていた。
「第1次政権はたった1年で幕を閉じ、政権を投げ出したと日本中から批判された」
「しかし、決して諦めなかったから政権を取り戻し、第2次政権は憲政史上最長になった」
「大切なことは、失敗から立ち上がること。失敗から学べれば、もっと素晴らしい」ーー。
失敗からまだ立ち直ってゐない男がゐる。モリカケ河桜藪黒核北方領土アベミクスを起こした男だ。
三月二十五日(金)
どの口が言うのか、と思ってしまうが、案の定、ネット上では<いや、まず「大切なことは嘘をつかないこと」でしょ><こいつに偉そうなことを言われても釈然としない><大切な事は嘘をつかず、失敗をしたら認め反省する事です><こんな人を呼ぶ近大の見識の低さに呆れる>など、批判が殺到。安倍氏に対する反応は冷たい。
それも当然で、いま日本はアベノミクスの副作用によるスタグフレーションや、プーチン大統領との蜜月関係を演出してきた日ロ外交など、安倍長期政権の後始末に追われている。
ここで安倍のごり押しがまた始まりさうだ。
近大は、安倍派に所属する世耕参院幹事長の祖父が創設した学校だ。(中略)参院和歌山選挙区選出の世耕氏は最近、衆院に鞍替えして首相を目指すと公言してはばからない。(以下略)
「衆院和歌山の現職は二階派と岸田派。そこに殴り込みをかけるつもりで親分の安倍さんを招いたのでしょうが、逆効果かもしれません。今夏の参院選で唯一、公認候補が決まっていなかった長崎選挙区でも安倍派と岸田派の争いがありましたが、引退表明した金子農相が推す候補が20日に後継に決まった。安倍さんは長崎県連関係者や党幹部に電話をかけまくって、意中の候補を猛プッシュしていたが実らなかった。党内の影響力は如実に低下しているし、表立って動くほど空回りしているように感じます」(自民党関係者)
安倍氏こそ、そろそろ政界卒業の潮時かもしれない。
人生卒業でもよい、と云ふのはもちろん冗談だ。山口県の選挙区から、安倍一族卒業でもよい。これは本気だ。岸信夫さんは、非安倍になるとよい。安倍一族の卒業から逃れることができる。(終)
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