千六百九十一(歌) 報道を読んで(犬と猫の違ひ二題)
壬寅(西洋野蛮歴2022)年
ニ月二十四日(木)
最近、犬と猫の違ひの記事を二つ詠んだ。一つ目は朝日新聞のホームページに載った
犬を飼うと介護リスク半減、一方で猫は… 日本の高齢者1万人調査

それによると
過去に一度も犬を飼ったことがない高齢者が自立喪失(介護が必要な状態や死亡)の状態になるリスクを1とすると、犬を飼っている高齢者のリスクは、0・54倍と大幅に低くなることを突き止めた。
過去に犬を飼っていた高齢者についてもリスクが減る傾向があり、一度も飼っていない人に比べて2割ほど低かった。

その理由は
毎日の飼い犬の散歩や飼い主同士の交流につながり、社会的、心理的な面からも高齢者の健康によい影響を及ぼしている可能性がある。

一方
猫を飼っている高齢者の自立喪失リスクが低減する効果は見つからなかった。ただ、飼い猫の心理的な効果を指摘するほかの研究もあり、猫とのふれあいが高齢者の健康によい影響を及ぼす可能性が否定されたわけではないという。

近年、犬を飼ふ人が減り、猫を飼ふ人が微増してゐるといふ。全体では減ってゐる。犬と猫の比率の変化は、社会に影響があるのではないかと、そのとき想像した。飼ひ主は動物から影響を受けるからだ。
犬を飼ふ介護不要だ健康だ倣へ上野の西郷さんに
猫を飼ふ介護健康利点無し猫なで声を出しても駄目だ


ニ月二十五日(金)
マイナビニュースに
犬は自身の利害に関係なく飼い主に不親切な人を嫌う - 京大が発表

が載った。七年前の記事で、昨日はその動画を見つけた。本日は七年前の記事を引用すると
飼い主が透明の箱のフタを外して、犬にとって価値の無いビニールテープを取り出そうするが成功せず、隣に座っている応答者に援助を求め、(中略)応答者が顔をそむけて拒否し、飼い主は箱からビニールテープを取り出すことに失敗した。

このあと、飼い主の左右に、拒否者と無関係の人(中立者)が並びおやつを差し出すと
中立者を選ぶことが多かった。つまり、犬が飼い主に協力的でない人物を避けたということになる。

マイナビニュースはここまでだが、昨日見た動画では猫はどちらからもおやつを食べた。
犬と猫 人の社会へ反応が 正反対で人により 犬派猫派と犬猫派あり

(反歌) 犬と猫人に飼はれた後なのか野生時代の遺伝子なのか
今回「犬猫派あり」と文語の文法を用ゐた。「あり」を口語の慣用語と見なした。(終)

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