百六十八、東電政府大学関係者と新聞社にも福島原発の損害を負担させよ


平成二十三年
四月二十八日(金)「管理職責任」
企業に不祥事があると株主責任が問はれる。株券が紙切れになるのだから厳しいとも言へるが有限責任の範囲内だから当然と言へる。その次に役員や管理職の責任は問はなくていいのか。高額報酬を得てゐたのだからこれらも問はれて当然だ。
東電に天下りを送つてきた官庁関係者と、東電からカネをもらつてきた大学関係者も責任を問はれるべきだ。

風評被害はきちんと国民に伝へなかつた新聞社の責任だ。記者会見をやたらと開いた菅直人と枝野の個人的責任でもある。菅直人と枝野の行為は公務とは認め難い。選挙活動の一部だ。といふことで風評被害は各新聞社とテレビ局が発行部数、視聴率に応じて負担するとともに菅、枝野の私財から拠出させるべきだ。

四月二十九日(金)「東電社長批判」
東電社長の清水は厚かましい男である。原発事故について巨大な自然災害だから免責もあり得ると発言した。巨大な自然災害とは隕石の落下や原発の付近が急に盛り上がって活火山になつた場合などである。地震や津波は巨大な自然災害ではない。その証拠に福島第二や女川や東海は無事である。
清水はもう一つ厚かましいことを言つた。東電が常務以上の役員報酬を50%削減することについて「大変厳しい数字と考えている」と述べた。冗談ではない。過去の役員報酬と管理職時代の給与を50%返却し、今後は最低賃金でちようどよい。

天下りを受け入れた代償として経済産業省経由で自衛隊機で帰ろうとしたのもこの男である。どこまで厚かましいのか。

四月三十日(土)「日本に合った法律に改定を」
使用人は労働の対価といふことで支払はれた給料の返還は求められなかつた。しかし終身雇用制の幹部候補には当てはまらない。上級管理職や天下りや寄付金講座の大学教授には、福島原発とのかかわりに応じて給料の返還を求めよ。返還に応じないときは氏名と返還を求めた理由を公表すべきだ。
今後はこうしたことのないように給料は労働の対価ではないことを法律に明記すべきだ。対価だと過去の分は返還しなくてもよいことになる。

五月一日(日)「天下りの職務内容を調べろ」
経済産業省からの天下りは報酬に見合つた仕事をしたか検証すべきだ。監督省庁と円満にやり取りをしたといふのは駄目である。官庁は届出に来た国民と円満にやり取りをする義務がある。東電からカネをもらつた大学教授もそのカネが有効に使はれたか検証すべきだ。

五月二日(月)「金融機関にも負担させろ」
東電といふ安定した企業と取引をすることにより金融機関も厖大な利益を上げたはずだ。特に電力の自由化が骨抜きにされた後の取引は不当利益とも言へる。全額を政府の保証のない社債として拠出させるべきだ。

五月六日(金)「ゼネコンと電機メーカーと地元の政治家」
ゼネコンと電機メーカーも甘い汁を吸つてきた。ここで過去の利益を還元させるべきだ。

原発を作るときは地元に莫大なカネがばら撒かれた。地元住民にはあまり行き渡らず、政治家や建設業が潤つたのではないのか。政治家や建設業からも過去の利益を返還させるべきだ。

五月七日(土)「海底の放射性物質」
放射性汚水を海に排水するときに、薄まるから安全だとテレビや新聞でさかんに発言した学者どもがゐた。ところが昨日海底の土から高濃度の放射性セシウムが検出された。セシウムがイオンなら海水に解ける。固体なら沈む。海底の土から高濃度で検出されたといふことは解けない化学形態のものが相当にあるといふことだ。解けないものが海草や魚や人体に入つたらどうなるかを調査すべきだ。
海水で薄まるから安全だといいかげんな発言をした学者どもは大学から放逐すべきだ。多くの企業や自営業が消滅したり廃業したり休業してゐる。いいかげんな学者どもが大学でぬくぬくとしてゐることは許されない。

今後注意すべきはヨウ素とセシウム以外の放射性物質だ。これらは半減期が長くて一時間当りの放射能が少ないか、半減期が短かくてすぐ減衰した。そして濃度も低いからこれまで無視した。しかし原子炉からの放出が二ヶ月に達するとそろそろ無視できなくなる。

五月八日(日)「河野太郎氏」
自民党の河野太郎氏が記者会見でいいことを言つた。

これまで、電力会社、電気事業者連合会、経済産業省がとにかく原子力の利権を守ろうとマスコミを巻き込んで、「原子力は大事なんだ、安全なんだ」というプロモーションをやってきた。テレビも経営が苦しいのはわかるが、だからと言って、広告宣伝費で心まで売ってしまうのはマスコミとしてどうなのか。公益企業で地域独占なのだから、なぜ今、広告をする必要があるのか、東電の賠償金をどうするかと議論しているときに、「節電しよう」というCMを平気で流しているTV局には考えてもらわないといけない。

また次のようにも語った。
日本の原子力は全体が利権になっている。電力会社はとにかく地域独占を崩されたくない、送電と発電の一体化を維持したい。それを守ってくれる経済産業省の意向を汲む、天下りをどんどん受け入れる。経済産業省にしてみれば、前任者のやってきたことを否定できずに来た。原子力、核、放射線と名前の付いた公益法人、独立行政法人、山ほどある。そこにお金を上手く回して天下りさせる。電力会社も広告宣伝費で協力金を撒いてきた。自民党も献金を受け、パーティ券を買ってもらった。民主党は電力会社の労働組合に票を集めてもらっている。学会も電力会社から研究開発費をもらい、就職先を用意してもらってきた。さらに政府の意向に沿った発言をしていると、審議会のメンバーに入れてもらえる。マスコミは広告宣伝費をたくさんもらって、原子力政策の批判はしない。みんなが黙っていれば、おいしいものがたくさんある。そういう状況が続いてきた。(完)

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