千六百七十五(歌)(モリカケ桜疑獄二百十ニの三) 統計虚偽問題
辛丑(2021)西暦元日後
閏月二十七日(木)(2022.1.27)
日刊ゲンダイのホームページに
アベノミクスの“成果”はすべて虚構! 国交省不正統計13~19年度も巨額カサ上げの衝撃

が載った。
パンドラの箱が開いたのか。国交省の不正統計問題で2020年度の統計が約4兆円過大になっていた疑い──。朝日新聞が25日、報じた試算内容は衝撃だ。(中略)これまでのGDPの数値はおろか、この国の信頼が大きく揺らぎかねない。

更に
恐ろしいのが、13~19年度のカサ上げはもっと巨額になるのが確実なことだ。国交省は00年の同統計の導入当初から改ざんを始めていた。建設業者が受注実績の提出期限に間に合わず、数カ月分をまとめて提出した場合、都道府県にそのデータを消しゴムで消すよう指示。数カ月分全てを最新1カ月だけで受注したように合算していた。

そのため
「(前略)残っている統計の元データは19年4月分以降のみ。あとは消され、影響を検証する余地すらない。統計は連続性がいったん狂うと、二度と使えません。過去の受注実績と比較できなければ、現在の建設業の実態は掴めず、有効な政策も打てなくなる。当然それで救われない企業も出てきます。インチキ国家は海外の信用を失ってマーケットも傷つけます。由々しき国家の犯罪です」(経済評論家・斎藤満氏)

こんなことを始めたのは誰か。
13~19年に政権を担ったのは安倍元首相だ。何かにつけ「名目GDPが安倍政権になってから500兆円を超えるようになった」と得意げに語り、「600兆円達成」目標をブチ上げたものの、単に統計をイジっただけではないのか。自慢の“成果”は全て虚構だったのに、いまだ「経済を成長させるためにはアベノミクスしかない」と言い切る安倍元首相は、もはや“憑き物落とし”が必要なレベルだ。


閏月二十八日(金)
毎日新聞のホームページに
「森友・加計」国会召集先送り 2審も賠償認めず 広島高裁岡山支部

が載った。
安倍晋三内閣が2017年、森友・加計問題解明のために野党が求めた臨時国会召集に3カ月以上応じなかったのは違憲だとして、高井崇志・元衆院議員が国に賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁岡山支部は27日、(中略)原告側の控訴を棄却した。

しかし安倍が正しかったことにはならない。
憲法53条は、衆院か参院の議員4分の1以上から要求があれば、内閣は臨時国会召集を決定しなければならないと定める。時期についての定めはない。
野党は17年6月、学校法人「森友学園」や「加計学園」に関する疑惑解明が必要だとして臨時国会の召集を求めた。しかし、安倍内閣が国会を召集したのは98日後の同年9月で、冒頭に衆院を解散したため、審議はされなかった。

これは悪質だ。だから判決では
21年4月の岡山地裁判決は、「内閣は合理的期間内に召集すべき法的義務を負う」と指摘する一方、「内閣が個々の国会議員に賠償義務を負う余地はない」として請求を棄却。違憲かどうかの判断はしなかった。

つまり、個々の国会議員に賠償義務は負はないのであり、与党関係者を除くすべての国民が裁判に参加すれば、別の結果になっただらう。
憲法に 従ふならば 国会を 開いた上で 審議して 結果によって 解散すべき

(反歌) 憲法の 規定で開いた 国会で 審議しないは 憲法違反

閏月二十九日(土)
安倍の鳴り物入り政策だったマスクについて、配布希望が多い報道が一斉になされた。毎日新聞のホームページには
新型コロナ アベノマスク「2億8000万枚希望あり」 安倍氏、派閥会合で言及

が載った。
自民党の安倍晋三元首相は27日、大量在庫が問題となり、政府が配布希望を受け付けている布マスク「アベノマスク」について、「2億8000万枚の希望があった」と述べた。同日の安倍派会合で明らかにした。

日経新聞ホームページの記事で補足すると
安倍政権下の2020年、新型コロナウイルス対策としておよそ2億8700万枚を調達した。全世帯や介護施設に配った残りは保管コストがかかるため、在庫の処分に苦慮していた。

まづマスクは、政府の管理下にある。安倍が私費で購入したものではない。なぜ政府発表より先に、安倍が派閥で話すのか。
希望があったと云ふが、どうやって希望者を集めたのか。また、公益性が低いところや独立採算制の所へは有料で配布すべきだ。配布希望先を発表すると、面白い結果が出ることだらう。配布希望先が、どのやうな経緯で申し込んだかを含めて。

閏月三十日(日)
日刊ゲンダイのホームページに
疑惑まみれの安倍政権「負の遺産」に断罪続々…当の本人は反省の色ナシ!

が載った。
「官邸の守護神」と呼ばれた黒川弘務・元東京高検検事長の失脚が影響しているのか。安倍政権時代の「負の遺産」が続々と断罪され始めた。

まづは二十八日に
マルチ商法で詐欺罪に問われたジャパンライフの元会長、山口隆祥被告に懲役8年の実刑判決。山口被告は当時の安倍首相が主催した「桜を見る会」に招待されたことを宣伝材料に使い、荒稼ぎしていた。事件の被害者は7000人、被害総額2000億円に上る。

同じ日に
東京第6検察審査会は2019年の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、河井夫妻側から現金を受け取りながら不起訴となった地元県議ら100人のうち35人を「起訴相当」とする議決を公表。カネを配った河井克行元法相は実刑で服役中、妻の案里氏は執行猶予中の身だが、20日に自殺未遂を起こして救急搬送されたと報じられたばかりだ。

二十五日には
伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏から性暴力を受けたとして損害賠償を求めた裁判で、1審に続いて2審の東京高裁も「同意なく行為に及んだ」と認め、山口氏に約332万円の支払いを命じた。こうなると、逮捕状の執行が取り消されたことの是非も焦点になってくるのではないか。山口氏は安倍元首相に極めて近いことで知られた。

記事は結論として
「(前略)統計不正もしかり、“アベノ遺産”の悪事がボロボロと暴かれていますが、安倍氏はまったく反省の色が見えず、むしろ疑惑を押し潰すために影響力を誇示しようとしている。しかし、政権を放り投げた人間が現政権に圧力をかけて自分の思い通りにさせることは害悪でしかありません。こんな人物をのさばらせている自民党もどうかしている。多くの国民は呆れているはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)

多くの国民は呆れてゐる。と同時に、それを追求しない野党、特に安倍と並んで最低顧問の野田にも呆れる。

ニ月三日(木)
Mag2ニュースに
アベノマスク配布希望“2億8千万枚”の大嘘。また虚言で自分を擁護?安倍政権が調達した枚数と同じ謎

が載った。
厚生労働省は31日、政府が大量に保管している「アベノマスク」を含む布マスクについて、約8千万枚の在庫に対し、無料配布を希望する人から約37万件、推計で計2億8千万枚以上の申し込みがあったと発表した。(中略)裏にはどうやらある“からくり”があったようだ。

それは
1件あたりの希望枚数は平均で約756枚ということになる。(中略)平均値としてはいささか枚数が多い気もする。(中略)西日本新聞によると、(中略)申請ページには「必要枚数」と「送付枚数」という2つの記入欄が存在。例えば必要枚数欄に「10枚」「110枚」「210枚」と打ち込むと、送付枚数欄はそれぞれ「100枚」「200枚」「300枚」と100枚単位で繰り上がって自動変換され、表示される仕組みになっていたという。
その後、希望者が相次いだとして申請ページは一新され、記入欄も「必要枚数」に一本化された経緯があると記事は報じている。

そして
希望数“2億8千万枚”以上という数字、実は当時の安倍政権が調達したアベノマスク“2億8700万枚”という数と酷似している。「アベノマスクの対策は決して間違いではなかった」という、辻褄合わせの数字としか思えない。
(中略)配送料はもちろん税金である。一連のアベノマスク騒動で巨額の税金が投入されたことだけは間違いない。
(終)

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