千六百五十四(和語の歌) 来年の「大人の休日倶樂部パス」旅行計画
辛丑(2021)
十二月七日(火)
来年一月十三日から二十五日までの「大人の休日倶楽部パス」が、まもなく発売される。次回も四日間日帰り旅行をする予定だ。
前回の旅行は「行ったことのない街に行かう」が、旅行方針だった。過去に行っても二十年以上経過すれば、知らない街になる。房総半島は、これに該当した。
行ったことがあっても、行ったことのない地区に行けば、行ったことのない街になる。新潟は駅の反対側なのでこれに該当した。
初めての 路を歩きて 街を観る これは旅路の 楽しみだ 多くの人が 名の知れた 物見のために 集まる場 少し楽しく すぐに忘れる

もう一つ別の旅行方針として、「自由席で気軽に行かう」がある。だから前回と今回ともに、「ひたち」「ときわ」「スワローあかぎ」「あずさ」「かいじ」「踊り子」「湘南」は座席未指定券適用列車で、自由席が無いので、乗車を拒否した。
考へず 駅で調べて 行ける楽しみ 好きな時 椅子を決めずに 乗れる楽しみ


十二月八日(水)
次回も二つの旅行方針で四日の旅行を計画するが、これは難しい。一日は、前回予定だけ立てて行かなかった新庄に行かうと思ふ。新庄は、鶴岡に行ったとき乗り換へただけで、街には降りなかった。
新庄まで往復だと、帰路が退屈なので、帰りに鳴子から古川に廻らうとも考へた。しかし帰宅は午後六時過ぎになる。別の一日で古川から鳴子に行くことにした。かつて上野発の気動車急行で鳴子行きを見たことがある。インターネットで調べると、鳴子(なるご)駅は、平成九年(1997)鳴子温泉(なるこおんせん)駅に変更された。急行は「みちのく」の、鳴子止まりの車輛らしい。
上野から 鉄(くろがね)の道 乗り合ひの 車がかつて 向かふ先 陸奥(みちのく)の国 なるごには いで湯が湧きて 心を憩ふ


十二月九日(木)
一日は、飯山と軽井沢に行かう。座席未指定券適用列車に乗らないから、行く場所がほとんど無くなった。軽井沢は明治以降の観光の歴史しかない。しかし百数十年の歴史でも、行ってみれば発見があることだらう。
それより飯山も歴史が少ない。明治二十二年飯山町発足、昭和二十九年六村一町が合併し飯山市発足。これだけだ。しかしインターネットで調べると
市内全域が特別豪雪地帯に指定されている。最低気温も-15度を下回ることがある。

飯山駅は、平成二十六(2014)年豊野方へ三百m移動した。これは行く価値がある。
飯山と 軽井沢には 徳川の 世に街は無く 史(ふみ)が無く 後に街でき 百年(ももとせ)と 五十年(いそとせ)を経て 史(ふみ)を歴(へ)る 訪ねる街に 為りて久しい


十二月十日(金)
一日は、特急草津で渋川まで行くことにした。長野原草津口駅は三年前に、旧太子駅、赤岩集落へ行くとき降りたため、今回は渋川にした。特急草津は、座席未指定券に毒されてゐないが、将来は判らない。その前に乗ることにした。
前回の大人の休日倶楽部パスは、座席指定を二回しか使はなかった。大宮から新潟までと、越後湯沢から大宮までだ。六回取れるから余裕はある。だから座席未指定券が適用される特急では、座席指定券を取ればよいのだが、気軽に行けなくなる。
「ときわ」「スワローあかぎ」「かいじ」「湘南」は通勤用だからその制度でよいが、「ひたち」「あずさ」「踊り子」まで適用してはいけない。
渋川は 赤城榛名に 挟まれた 三国峠へ 行く道の 入り口として 長く栄える

(反歌) 長野原 三つ年前に 行き着けば 次の旅では 渋川の街(終)

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