千六百四十ニ(和語の歌) 行動日記(埼玉県民の日、腕時計、生協の保冷剤、加湿ガーゼ、からしでお吸ひ物、川口駅みどりの窓口)
辛丑(2021)
十一月十三日(土)
明日は埼玉県民の日だ。東武鉄道と西武鉄道の埼玉県民の日特別一日乗車券は四百八十円で魅力がある。このうち西武鉄道で秩父に行かうと一瞬思った。しかし明日はデイセンターが無い。母を長時間一人にするのは心配なので、中止した。
秩父へは 先に幾らも 行ける日が来る 母が日は 日暮れとともに 一つづつ減る


十一月十五日(月)
腕時計を落とし、前面にひびが入った。しかし正確に時を刻むので、そのまま使用を続けた。一ヶ月ほどして再び落とした。金属製の留め具が、うまく働かないらしい。このときは前面ガラスの小さな破片が時計内に入った。
針に引っ掛からなければいいが、と心配しながら使ひ続けたところ、半月ほどして引っ掛かった。すると針が停止する。そんなことが二回あり、妻の買った新しいものを使ひ始めた。
新しい時計は、日、時、分、秒の針と、月、曜日の小窓、月齢の中窓がある。月齢は月の形がだんだん満月になって再び欠ける。と云ふことで、月齢に気を留めるやうになった。
時計を使い始めたのは十一月一日辺りだ。月齢二十五辺りだった。今は月齢十。昔の人は、月の満ち欠きを重視した。太陽太陰暦を用ゐたのは、そのためだ。私が小学生のころは、夜道が暗かった。月がよく見えた。生活で月をよく見た最後の世代か。
夜の道 眩しく月の 満ち欠けが 見えず判らず 世の中暗く



十一月十八日(木)
生協の宅配が、週に一回来る。冷蔵は30cm×20cm×3cm程度のプラスチック容器に入った緑色の液体が二つ、冷凍はドライアイスで保冷してある。冷蔵冷凍庫に入れたあと、緑色の液体(の凍ったもの)は冷蔵室、ドライアイスは冷凍庫に入れる。
以前は、緑色の液体は、一つを冷蔵室、一つを野菜室に入れたが、野菜室の液体は翌朝になっても凍ったままだ。ドライアイスを冷凍庫に入れることが原因ではないか。さう仮説を立てた。そして何ヶ月も緑の液体は二つとも冷蔵室に入れるやうにした。
今週は、冷凍食品を注文しなかった。試しに野菜室にも一つ入れたところ、翌朝にはきちんと溶けた。
食べ物を 冷やす箱でも 徒(むだ)遣ひ 避けるを重ね この星守れ


十一月十九日(金)
夜寝るときは加湿器を使ふのに、鼻に血の塊ができるやうになった。昨年は、通勤時と会社では、湿らせたガーゼをマスクの内側に入れた。今年は、新型コロナ対策のマスクだけだ。ガーゼを入れることを忘れた。一昨日にガーゼを買ひ、本日から使用を開始した。
新しき はやり病に 気を取られ 湿る忘れて 鼻(はな)症(しるし)あり


十一月二十日(土)
そばを私一人で食べる時は、わさびではからしを使ふ話を前に書いた。お吸ひ物も私一人のときは、醤油ではなくからしを使ふ。
納豆を食べる時に、付いてくるからしを使ふのは私だけだ。だからからしが余る。捨てるのは環境負荷になるので、調理のときに使ってしまふ。丁度、原子力発電で発生したプルトニウムを、ウランに混ぜて核分裂に使ふやうなものだ。
お吸い物 からしで作る やり方は 私の他に する人は無し


十一月二十一日(日)
昨日、川口駅みどりの窓口が無くなったことに気付いた。三月から「話せる指定席券売機」にしたさうだ。改築前と後の構内案内図を比べると、旧びゅうプラザも無くなった。
奇しくも本日、ジパング倶楽部の切符をみどりの窓口で購入した。「話せる指定席券売機」では購入できない。
人の数 減るにつられて これからは すべてのものが 少しづつ減る
(終)

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