千六百三十五(歌) 自動車の登録番号票(ナンバー)
辛丑(2021)
十一月二日(火)
我が家の近所に「沖縄」と云ふ登録番号票(ナンバー)の車がある。二十八年前に横浜市鶴見区に新居を構へたときは、近所に「沖」があった。
どうやって海を渡ったのだらうか、は問題にならない。フェリーで渡った。今問題にしてゐるのは「沖」と「沖縄」の違ひである。
近所ではこれ以外に、「宮城」「新潟」「富山」「長野」「群馬」「前橋」「京都」「大阪」「神戸」「広島」「熊本」も見掛ける。
最近「川口」をよく見掛けるやうになった。慣れるまで「山口」と見間違へた。
県名の 一文字ならば 原則が 守られそして 見易く機能


十一月三日(水)
早速、登録番号票について調べた。「札」「群」「埼」「東」「沖」などは昔の表示で、今は二文字またはそれ以上になった。
しかし劣化がある。かつては北海道、東京、大阪を除き都府県名だったが、今は都府県名と、運輸支局または自動車検査登録事務所の所在地になった。劣化と云ったのは、所在地に周辺市町村が従属する訳ではない。例へば上尾市や桶川市の車は「大宮」と書いてあるが、上尾や桶川は大宮の属領ではない。まして今や大宮は市ではなく区だ。あんな狭い地域に従属するはずがない。
自動車の 運輸支局 所在地を 示す二文字は 失格だ 市と市における 従属と 一文字よりも 見難く不便

国土交通省もそのことに気付き、2004年にご当地ナンバーを導入した。本来は、都府県名を所在地名に変へるときに、気付くべきだった。
ご当地は 市の従属を 解決し だが見にくさは 悪化する 英字使はぬ 制限で 何とか入る 許容範囲に


十一月四日(木)
「足立」は「足」時代から存在するが、地名としては実によくない。武蔵国足立郡は、明治以降は埼玉縣北足立郡と東京府南足立郡に分割された。そのうちの東京側しか管轄しないのに足立は不適切だ。これは「足立区」の命名が悪かった。
浦和、与野、大宮が合併し、さいたま市になった。原案では埼玉市だったが埼玉郡から異議があり、さいたま市になった。埼玉県の県庁所在地なのだから、埼央市なら許容範囲だった。しかし本来三つの市は足立郡なのだから、足立市と名乗るべきだ。
足立区と間違へやすいなら、足立区を南足立区に改称させ、さいたま市を北足立市と命名すべきだ。足立区が要求に応じないなら、こちら側も足立市と名乗ればよい。
足立区に 足立取られた 北足立 平仮名による 醜い地名
(終)

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