千六百十七(和語の歌)(モリカケ桜疑獄二百七の二) マスコミの報道
辛丑(2021)
九月二十六日(日)
熊本日日新聞のホームページに
「森友・加計・桜」 納得できる説明ないまま

と云ふ記事が載ってゐる。九月三日とあるから三週間前と思ったが、よく読むと去年の九月らしい
7年8カ月という長期にわたった安倍晋三首相の第2次政権下では、いくつかの疑惑が浮上した。その中でも「森友学園」「加計学園」「桜を見る会」を巡る疑惑は、民主主義の根幹に関わる重要な問題をはらんでいる。

森友学園問題は
大阪の国有地を小学校用地として売却する際、国が約8億円もの値引きをした。(中略)国会で追及された安倍首相は「私や妻、事務所が関わっていれば総理も国会議員も辞める」と言い切った。
首相の発言とつじつまを合わせるように、財務省が昭恵氏の名前を削除するなど決裁文書を改ざんしていたことが後に判明する。国有地取引の担当だった近畿財務局の職員は、改ざんを強いられたとの手記を残し、自殺した。

あとは、安倍が発言どほり国会議員を辞めることだ。加計学園問題は
加計孝太郎理事長は安倍首相の友人。首相は計画を2017年1月に初めて知ったと主張したが、愛媛県作成の文書には、15年2月に首相が加計氏から計画の説明を受けたと記されていた。

桜を見る会問題は
参加者と予算が年々増加し、安倍首相の地元後援会の会員らが多数招かれていた実態が「公的行事の私物化」と批判された。疑惑解明の鍵となる招待者名簿は、内閣府が廃棄していた。
安倍首相に近い人たちが、不自然な形で厚遇される-。これらの疑惑は、長く続いた「安倍1強」体制のおごりがもたらしたと言うほかない。ただ、この体制は偶然の産物ではなく、整うべくして整ったとみるべきだろう。

その理由は
14年の内閣人事局発足を機に、首相官邸は省庁幹部の人事を掌握し、首相やその周辺の権力はさらに強まった。(中略)一方、衆院の小選挙区制は、候補者の公認権と政党交付金の配分権を政党の党執行部に集中させ、自民党内でも異論は封じられた。

今読んでも新鮮だ。
一年(ひととせ)を 過ぎて読みても 変はらない モリカケ桜 黒い花びら


九月二十七日(月)
AERAのホームページに
東京地検特捜部がメスの日大幹部の背任疑惑 捜索先に「安倍トモ」医療関連会社

と云ふ記事が載った。
「病院を巡る疑惑は学内から以前からささやかれていた。辞めたはずの井ノ口氏がすぐに理事に復帰なんてあり得ない。(以下略)」(日大関係者)
そして井ノ口氏とともに2億円流出に関与したと疑われているのが、大阪の医療法人A会の関連のX社(本社・大阪市)とZ社(本社・東京都港区)だ。いずれも東京地検特捜部が捜索に入っている。
A会は、関西では指折りの医療法人として知られる。B理事長は(中略)政治家との幅広い交友も注目されている。
17年に浮上した加計学園問題で、加計孝太郎理事長が安倍晋三首相(当時)とバーベキューや会食するなど親密な関係が注目されたが、同じ輪に加わっていたのがB理事長だ。


九月二十八日(火)
記事は続き
「B氏は安倍氏はじめ清和会の国会議員と親しいですよ。安倍氏もB氏のことを『ちゃん付け』で呼ぶ仲です。B氏は、清和会など自民党国会議員を、寄付やパーティー券購入などで手厚く支援している」(清和会所属の国会議員)
(中略)自民党閣僚経験者がこう話す。
「A会は医療法人として過去の億単位の脱税で有罪判決を受けたり、看護師らが患者へわいせつ行為や暴行をし、実刑判決を受けたなどの不祥事もある。安倍氏はモリカケ問題の時にゴルフ仲間に関連した話で、さんざん国会で追及を受けた。B氏の問題も大丈夫かと党内で心配する声もあります。衆院選挙が近いのにまた疑惑浮上となれば自民党へのダメージは大きい」

自民党総裁選で党員と議員は、安倍に近い候補者を選ばないほうがいい。衆院選で大敗するぞ。

九月二十九日(水)
河野は、一回目で過半数を取れれば一番よい。もし決選投票になり、岸田が二位だったときは、高市と組むとよい。岸田と高市が組んだら、衆院選で大敗だ。河野と高市が組めば、改革と保守で座りがよい。衆議院選挙で、左右両方から集票できる。
左右(ひだりみぎ) 冷めた戦の 世の中で できた言葉だ 今は手を組め 国人(くにびと)のため

高市が二位のときは、河野と岸田が組めばよい。要は、三人の位置は三角形だ。一直線ではない。

九月三十日(木)
総裁選は、一回目が一票差で岸田一位、河野二位。この時点で、河野の当選は無くなった。かうなった理由は、河野の「ギャーギャー」発言だ。あれで、国会議員票が大量に逃げた。産経新聞のホームページによると
自民党の佐藤正久外交部会長は22日、党総裁選(29日投開票)に立候補している河野太郎ワクチン担当相が政策立案に関し「(自民党の)部会でギャーギャー言っているよりも副大臣、政務官チームを非公式に作ったらどうか」と述べたことに「極めて失礼」と苦言を呈した。

そして二日後の産経新聞は
河野太郎ワクチン担当相は24日、(中略)発言を撤回し、謝罪した。「ギャーギャーというのは不適切で、取り消したい」と語った。

「ギャーギャー」なんて下品な表現を使ってはいけない。河野は
「一番、部会でギャーギャー言っていたのは私ではないかとも思う」

と取り繕ったが、誰に対して言ったかではなく、下品な表現を使ったことを謝罪すべきだった。私が投票する立場だったとしても、岸田か高市に入れた。

十月一日(金)
FNNのホームページに
河野陣営「議員票ここまで少ないとは…」 最後は“大差”で岸田新総裁 河野氏完敗の舞台裏は

と云ふ記事が載った。その中に
連立を組む公明党の幹部からは、「右や左に振れ過ぎない岸田氏が総裁になってよかった」と、岸田新総裁の誕生を歓迎する声が上がっている。

戸田城聖時代のXX会は、三角形の第三極だった。ところが布教隊長X時代は、直線の中間になってしまった。1970年代は革新系知事にすり寄り、その後は自民党にすり寄り、大阪では維新の会にすり寄る。マスコミから「与党病」「大臣病」と酷評された。
安倍時代に、検察庁定年延長法案に賛成した罪は重い。安倍のモリカケ桜に加担した罪も重い。それなのに、右や左に振れ過ぎなくてよかったとは、一体何だ。今まで振れ過ぎた安倍に加担した責任はどうとるのか。
野党は、弱いところから攻撃するのが定石だ。公明党の事務所捜査問題を大々的に取り上げ、自民党はそんな公明党と連立してゐます、と批判するとよい。

十月二日(土)
自民党に、弱いところが二つ現れた。副総裁の麻生、幹事長の甘利だ。まづ麻生は、財務省職員自殺問題が未解決だ。安倍と麻生は、さぞ寝起きが悪いことだらう。自殺した職員の霊は静かに眠るも、事情を知って同情した膨大な数の霊が、真夜中に二人の周りを渦巻いてゐるかも知れない。
甘利は、過去に得を得たのではないかと云ふ疑惑が未解決だ。批判されて余りある。あまり権限を振るはないほうがよい。(終)

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