千五百八十七(和語の歌) 波勝崎
辛丑(2021)
五月二十四日(月)
iZooとkawaZooの特集は昨日で完結した。しかし本日も動画を観るうちに、新しいものを見つけた。波勝崎苑もiZoo等の運営会社が引き受けることになった。
波勝崎苑が閉鎖になったニュースは読んだことがある。その後はたぶん閉鎖だらうと予想したが、この動画を観てiZooの園長が、猿が農作物や民家に入り込んで餌を盗むやうになり、子ザルが多いので餓死すると話されて、なるほどと感心した。
波勝崎苑はインターネットで調べると2011年に訪問した人のページに、入場料は大人500円、小人250円とある。2017年の投稿では700円とある。朝日新聞のホームページによると2019年9月28日の記事に
地元の伊浜区住民を株主とする株式会社「波勝崎苑」(斎藤要社長)が運営している。飼育中のサルと野生のサルあわせて約300匹がおり、(中略)1957年に開園した。(中略)70年代には最高で年間46万人の入園者があった。(中略)バブル崩壊後は入園者がしだいに減少、昨年は2万人にまで落ち、経営も赤字になっていた。サルが農作物を荒らす心配があることから、休園後も餌やりは続けるという。

新しい波勝崎モンキーベイは大人1200円、小人600円。営業を継続できるのだから高くはない。難点は波勝崎口から波勝崎まで徒歩で40分だ。波勝崎苑のホームページが「ただいま休業中です。」と書かれて残ってゐる。それによると波勝崎苑までバスがある。堂ヶ島から遊覧船もある。
今から四十三年くらい前に、家族で伊豆半島を旅行した。宿泊施設(民宿だと思ふ)の近くまでバスはあるのだが、一時間待つ。海岸方面に歩くと一時間掛かる。どこだったか覚えてゐないが、波勝崎かも知れない。波勝崎苑に行ったことははっきりと覚えてゐる。
干支の支が 三(み)回り前に 家空けて 二日泊まりで 波勝崎 サルの思ひ出 旅にも勝る

(反歌) 旅人が サルに飲み物 奪はれて 手を伸ばしても 返してくれず 犬と異なる(終)

追記五月二十五日(火)
泊まった場所はどこだらうか。バス路線図では、入間、中木、伊浜。そしてバスが廃止になった波勝崎。
バス観光用時刻表だと伊浜が有力だ。停留所名から回想すると、波勝崎は内陸の停留所名が波勝崎口だが、あのとき停留所名は別だった。だからここではないが、波勝崎までが廃止になったときに、改名されたことはあり得る。
これらの情報をまとめると、一番あり得るのが伊浜、二番目は波勝崎だ。
十(とお)が四(よ)つ 一(ひと)が三つの 年隔つ 昔の旅の 思ひ出は 今となっては 霧が晴れない


追記五月二十七日(木)
Googleのストリートビューで見ると、入間口と中木口は明らかに景色が異なる。伊浜への入り口の一丁田がそっくりだ。伊浜から波勝崎への移動手段について、遊覧船は堂ヶ島から要予約団体30名以上のみ運行とあるから、これではない。マイクロバスの送迎だったやうな気がする。
日にち掛け 思ひ起こせば 霧晴れて 昔の旅が 明らかになる
   

追記五月二十八日(金)
伊浜から波勝崎は、海岸沿ひを三十分で歩ける。翌朝は歩いて波勝崎苑に行ったのが正解だ。苑内を見たあとは、バスで帰った。
霧晴れて 更に思ひを 巡らせば 海沿ひ歩く かすかに残る


追記五月二十八日(金)その二
海岸沿ひの道は、途中から山側に入る。それまでと比べて幅は変はらない。その道の波勝崎側を見ると登山道だ。海岸までなら歩いたが、こんな山道は歩かなかった。やはり民宿の車で波勝崎苑まで送ってもらったのが正解だ。
いよいよに 旅の思ひ出 手繰り寄せ 昔の道が 明らかになる

本日の結果はGoogleマップで伊浜のバス停を検索すると、漁港を左手に見る位置を指す。あんな狭い道をバスが走れるのか、と伊浜行きのバスを波勝崎まで延伸できないか調べ始めたことで判った。
伊浜のバス停は本当は、その手前の海岸への道路が分岐する広場だ。それなら波勝崎への延伸は無理だ。そもそも時刻表を調べると、伊浜行きのバスでさへ、通学用通勤用に三往復しかない。前回の旅行から四十三年を経過し、プラザ合意で世の中は変はってしまった。

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