千五百八十三(和語の歌) 孤独死で三日以上経過したものは、事故物件だ
辛丑(2021)
五月二十一日(金)
人が死亡したら、死亡診断書を書いてもらひ葬儀を行ふとともに、役所に届け出る。これは当然のことだ。孤独死でも数日以内なら問題は無い。長期に放置されたら、これらができなかったのだからその建物は事故物件だ。こんな当然のことを、改悪しようとする企てがある。共同通信のホームページによると
「事故物件」病死は対象外 殺人、自殺は告知求める

と云ふ題で
国土交通省は20日、入居者らが死亡した「事故物件」について、不動産業者が売買、賃貸の契約者に告知すべき対象をまとめた初めての指針案を公表した。病気や老衰、転倒事故による死亡は告知の対象外と明記。殺人や自殺、火災による死亡は告知すべきだとしたが、賃貸は発生から3年経過すれば不要とした。6月18日まで一般から意見を募った上で決定する。

孤独死とは書いてないが、もともと病気や老衰で死ぬのは普通のことだ。だから、孤独死のことだらうとまづ想像した。次に国土交通省のホームページで調べた。すると
自然死や日常生活の中での不慮の死が発生した場合であっても、取引の対象となる不動産において、過去に人が死亡し、長期間にわたって人知れず放置されたこと等に伴い、室内外に臭気・害虫等が発生し、いわゆる特殊清掃等が行われた場合においては、買主・借主が契約を締結するか否かの判断に重要な影響を及ぼす可能性があるものと考えられるため、原則として、これを告げるものとする。

騙されてはいけない。「いわゆる特殊清掃等が行われた場合においては、(中略)原則として、これを告げるものとする。」とあるが、特殊清掃等が必要なかった場合は告げなくていいのか。冒頭にも書いたが、
人が死亡したら、役所への届け出などの手続きをするとともに、葬儀を行ひ火葬にする。(中略)孤独死で数日以内なら、問題は無い。長期に放置されたら、その建物は事故物件だ。

長期が何日かは、慎重に検討すべきだ。少なくとも二日以内なら問題は無いのでその前提で話を進めると
亡くなって 日にちを三つ 過ぎたなら 常に非ざる 家と知らせよ
(終)

追記五月二十ニ日(土)
昨日は、四日以上を事故物件としたが、それだと長すぎるので三日に修正した。夏なのか、冬でも暖房が入ってゐたのか、嘔吐物、排泄物など、事情は異なるが翌々日が限度だらう。
人の死をどう思ってゐるのか、にも関はる。人が死んで三日以上放置し、異常と思はないことは異常だ。四谷怪談なら、化けて出てくる。

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