千四百五十五(モリカケ疑獄百九十六の三) 辞任表明後
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
八月三十日(日)
安倍の辞任表明にマスコミは冷ややかだ。Googleニュースで「安倍」と入力して検索してみた。昨日分で、外国の反応と他陣営の総裁選立候補を除いたあと(両方合はせて四つ程度だが)、批判は赤、称賛は青にすると
【寄稿】 安倍晋三氏とそのレガシーとは ナショナリストか現実主義者か BBCニュース
安倍総理はコロナに敗れた世界初のリーダーと記録されるかもしれない(田中良紹) - Yahoo!ニュース
安倍総理、辞任。日本の政治を「空洞化」させた政権の7年半 現代ビジネス
安倍首相の辞任表明 識者に聞く 日本経済新聞
「政権投げ出し無責任」 安倍首相辞任表明 県民から批判の声 新潟日報
自民党の岸衆院議員に「最悪の事態も」と安倍首相 時事通信ニュース
首相、コロナ危機で無力さ露呈 ライバル遠ざけ人材不足 [安倍首相辞任へ] 朝日新聞デジタル
安倍首相辞任表明 市民から批判、評価 「世間の声聞かず」「経済で豊かさ」 東京新聞
「国民に心よりおわび」 安倍首相、目潤ませ退陣表明 西日本新聞
安倍首相 辞任表明 「レガシーない」「功績多い」 県内与野党から驚きの声 東京新聞
「投げ出し批判、死んだ方がまし」安倍首相、麻生氏の説得応じず 西日本新聞
「安倍1強」忖度と迷走招く 独自の美学、また政権投げ出し 西日本新聞
「最後まで安倍政権の印象操作にメディアが加担」 元NHK記者の立岩氏、記者会見のあり方を批判 京都新聞
会見で辞意を表明する安倍晋三首相=28日午後5時9分、首相官邸(代表撮影)SankeiBiz
自民党政権の常識からかけ離れた安倍政権「官邸支配」の功罪 - 薬師寺克行|論座
安倍首相、疑惑つど解消させていれば…/記者の目 ニッカンスポーツ
「news23」星浩氏、安倍首相の辞任に「このコロナ危機の中でまた、政権を投げ出したという印象はぬぐいきれない」 スポーツ報知
安倍首相辞意、沖縄の民意置き去りのまま 次期政権も「辺野古維持」か 琉球新報
青は二つしかない。しかも、批判と評価を並べたものだから、二つの青はその前に赤が二つある。このほとんどの赤が、安倍への評価だ。
八月三十一日(月)
時事通信に
「辞めても説明責任」 森友・加計「真相解明を」―関係者、風化懸念も
と云ふ記事が載った。それによると
森友・加計学園や桜を見る会、高検検事長の定年延長などの問題を追及してきた関係者らは、次の政権による真相解明に期待を寄せた。一方、辞任による問題の風化を懸念する声も上がった。
絶対に風化させてはならない。
森友学園への国有地値引きや公文書改ざん問題では、(中略)刑事告発した上脇博之・神戸学院大教授は「これまでやったことへの説明責任は辞めても残る。桜を見る会は本人の問題で、安倍さんしか説明できない」と指摘。一連の問題について、「官僚は忖度(そんたく)してなかなか言えなかったが、辞めたことで重しがなくなる。真相解明が進むことを期待している」と話した。
真相解明に期待したい。
加計学園の獣医学部新設をめぐる疑惑についても、市民団体「今治加計獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦共同代表は「総理を辞めることで問題が風化していくことを危惧している。そうならないように活動していきたい」と語った。
九月一日(火)
毎日新聞の電子版に
「そこまでやるか」求心力高めた安倍首相の身内厚遇 疑念呼び奪った体力
と云ふ記事が載った。前文は
安倍政権の体力を奪い続けてきたのは、森友学園・加計学園問題や、桜を見る会など「身内優遇」の姿勢が要因となった不祥事の数々だ。安倍晋三首相はいずれも直接的な関与を否定してきたが、「安倍1強」による官僚人事の掌握が政と官の関係をゆがませて「忖度(そんたく)」を招き、その結果として生じた問題が多いとの見方は根強い。【青木純、宮原健太】
本文を一部抜粋すると
「身内」の厚遇は首相の求心力を高めたが、森友・加計・桜で疑念を向けられる要因ともなった。
その姿勢のツケは、政権終盤に二つの問題でかえってきた。
今年1月、政府は黒川弘務・東京高検検事長(当時)の定年の半年延長を閣議決定した。2月で退任予定だった黒川氏が、検事総長となる道が残った。19年1月まで約7年半も法務省官房長、事務次官として官邸を支えた黒川氏。森友問題の公文書改ざんで告発された官僚ら全員が不起訴となったこともあり、永田町で「官邸の守護神」とも呼ばれていた。野党は「検察人事への介入だ」と追及し、
この記事は有料会員向けなのでここまでしか読めないが、もう一つは何なのか考へるのも楽しい。
九月二日(水)
自民党は、党員投票をやらないらしい。次の総選挙で大敗するか、それとも菅さんが細田派の半分を分離させて新しい派閥を作るか。どちらにしても、安倍は終りだ。
九月三日(木)
日経BPに、元総務相片山善博さんのインタビューが載った。内閣人事局の創設について
本来は政権の背後に控える国民の方を向いて仕事をするように指導しなければならなかったのに、現政権は人事権を盾に「政権に忠実たれ」と霞が関を抑え込んだ。政権の言うことを聞くか聞かないかを評価軸にして、言うことを聞かないやつはどんどん飛ばす。制度を悪用したわけですね。
政治家の質について
これまでのように質の悪い政治家が続くのなら内閣人事局は害悪でしかないですし、潰すしかありません。かつての官僚組織には問題もありましたが、プロフェッショナルとして国民に奉仕するという気概を持った方もたくさんいました。内閣人事局が悪用されている現在よりも過去の方が相対的にマシです。
役所のいいところを潰してしまいました。(中略)国民のためではなく政権に言われたことをやる。それで失敗したら官邸のせいにして留飲を下げる。
それでは税金の無駄だし、必要なところに政策が行き渡らない。具体的には
オンライン申請による10万円の早期支給が実際にできっこないというのはみんな知っていたわけです。国土交通省もおそらく、「Go Toトラベル」キャンペーンには内心あきれつつも言われた通りにしたのだと思います。(中略)アベノマスクや国民1人当たり一律10万円給付といったおかしな政策が出てくることになったのだと思います。
九月四日(金)
霞が関を正常化する方法について
大臣にちゃんとした人を登用することです。見識と人望のある人が大臣に就けば、各省庁は自ずと政権そして国民の方を向きます。内閣人事局なんていらないわけです。民主党政権もそうでしたが、歴代内閣はとても大臣には向かないような人を年功序列や派閥の論理で起用してきた。こうした根本をおろそかにしたままで、官僚ばかりに厳しくしてきた。
そのとほりだ。(終)
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(その四)、(モリカケ疑獄百九十六の四)へ
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