千四百十八(モリカケ疑獄百九十二の四) 安倍は首相の器ではない
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
二月二十六日(水)
安倍が首相の器ではないことは、モリカケ桜IR検事定年で明らかだ。国会の答弁や、ヤジの謝罪にもそれがあらわらる。47Newsに
厳しい質問から安倍首相が逃げる2つの方法

と云ふジャーナリスト尾中香尚里さんの記事が載った。まづ
17日の衆院予算委員会。(中略)「意味のない質問だよ」とヤジを飛ばしたこと(12日)について(中略)謝罪した。
だが、原稿からほとんど目を上げることなく無表情で読み続ける姿から受ける印象は、その内容とは全く逆のものだった。「原稿に何が書かれていても、謝罪する気など全くない」という強い意思すら感じさせた。


二月二十七日(木)
あの時もそうだった。昨年11月6日の衆院予算委員会。立憲民主党などでつくる野党共同会派の今井雅人氏が、加計学園問題の獣医学部新設に萩生田光一文部科学相が関与を示唆した、とされるメモについて質問していた時、首相は今井氏を指さして「あなたが作ったのでは?」とヤジを飛ばし、謝罪に追い込まれた。その時の「謝罪」の言葉もこうだった。
「(前略)座席から私が言葉を発したことについては、これは申し訳なかったと思います」
ヤジを飛ばしたことについては、渋々ながらも謝罪する。しかし、ヤジの内容については、決して謝罪しようとしない。「政府にとって不都合な内容の文書を野党議員がねつ造した」とも解釈できるヤジの内容(括弧内略)は、言いっぱなしで放置したのだ。


二月二十八日(金)
首相の国会での態度について、ヤジに加えてもう一つ、とても気になるものがある。自らに何らかの疑惑が向けられた時、疑惑の「挙証責任」を野党に求めることだ。
例えば前述の今井氏との質疑。首相は加計学園問題の獣医学部新設をめぐるメモについて「今井氏が明確な事実を示しながら『これは文科省で作られた』ということを示さない限り、これは議論にならない」と答弁した。
これはおかしい。国会における野党の役割は、政府のおかしな点を「問いただし」、政府に「答えさせる」ことにある。挙証責任はあくまで政府にあり、それを野党に求めるのは間違いだ。

安倍の答弁は失格だ。答弁に失格の人間は、首相失格だ。

二月二十九日(土)
次は、「女性自身」のホームページに
会議時間は平均11.9分…あ然とする安倍首相の新型コロナ対策

が載った。
「特に、高齢の方や、基礎疾患をお持ちの方については、人ごみの多いところはできれば避けていただくなど、感染予防にご注意をいただくよう、お願いいたします」
2月14日に開催された「新型コロナウイルス感染症対策本部(第9回)」でこう語った安倍晋三首相(65)。新型コロナウイルスによる国内初の死亡例が出た翌日、しかも9回を重ねた「対策本部」の会議においてのこの発言に、ツイッター上では呆れ声が……。
《安倍首相、満を持して新型コロナ対策を発表!!「人ごみを避けて下さい。」》
《具体的な方法論はないんだな 国民は籠城して暮らせる前提なんかな》
《東京で人混みを避けて仕事に行ける方法を教えて欲しい》

安倍は本当に無能な男だ。

三月一日(日)
記事は続き
さらに、この日、感染症の専門家を構成員とする「専門家会議」の設置も発表。これに対しても辛らつな意見が相次いだ。
《専門家のいない会議を9回も開いていたのか》
(中略)以降、「新型コロナウイルス感染症対策本部」は2月16日までに計10回の会議を開いている。会議で発言する安倍首相の姿が頻繁にテレビに映し出されていたので、しっかりとした会議が行われていたと、多くの人は思っているかもしれないが……。
「1回の会議時間は10分から15分ほど。何かを議論して決める場というより、出席した閣僚や官僚が用意したペーパーを読み上げるだけ。そして安倍首相がペーパーを読む姿をマスコミのカメラに撮らせる場になっていました」(全国紙記者)
実際、各メディアの報道をもとに10回の「新型コロナウイルス感染症対策本部」会議への安倍首相の出席時間を計算してみたところ、合計119分。1回あたりの平均は11.9分だった。


三月二日(月)
会議への出席時間は確保できないほど、忙しい安倍首相だが、会合への出席時間は確保できているようだ。第2回と第3回の会議が行われた1月31日には、防衛大学校校長や政策研究大学院大学長らと公邸で2時間20分にわたって会食を行った。
記事はまだある。
第4回の会議(安倍首相の出席時間11分)が行われた2月1日には、都内のホテルで行われた成蹊学園卒業生ら主催の「安倍晋三さん衆議院議員在職25周年を祝う会」に2時間8分にわたって出席。第7回の会議(出席時間14分)が行われた2月12日には元官僚と政治評論家と2時間4分にわたって公邸で会食。(中略)第9回の会議(出席時間9分)が行われた2月14日には都内のホテルで日経新聞会長らと2時間48分にわたって会食を行っている。

それだけではない。
2月16日の午後5時から伝染病の専門家を集めた「専門家会議」がついに開催されたが、安倍首相は冒頭3分ほど挨拶しただけで私邸に帰っている。もう対策は専門家に丸投げしてしまったということなのか……。


三月三日(火)
次は現代ビジネスの
新型コロナ、民間検査ができない「異常事態」を招いた厚労省の大失敗

と云ふジャーナリスト長谷川幸洋さんの記事だ。
厚労相は2月26日、国会で、下船後に連絡がとれた乗客813人のうち、45人から発熱などの症状が出た、と認めた。(中略)厚労省は自ら、感染を拡大させたも同然である。チャーター機で自国民を帰国させた各国は、帰国後も隔離している。厚労省はクルーズ船で活動していた職員を検査もせずに仕事に復帰させただけでなく、職員自身を何人も感染させてしまった。

その結果
一連の甘い対応は、日本そのものに対する信頼を失わせた。各国は、日本を冷ややかに見ている。これは、東京五輪・パラリンピックの開催問題にも響くに違いない。

こうなった原因について
そもそも、厚労省は今回の新型肺炎を当初から甘く見ていた。
感染拡大を防いで、国民の命と健康を守るどころか、せいぜい「新型感染病の調査と研究が進めばいい」くらいの意識だったのだ。

しかも
感染研は調査のために、PCR検査を民間に任せず、自分自身と都道府県の配下にある地方衛生研究所に絞った。(中略)これが失敗の始まりだった。

その後あわてて
加藤厚労相は2月18日、検査体制について「国立感染症研究所で400件、全国の検疫所で580件、地方衛生研究所で1800件、民間の検査所5カ所で900件、大学で150件の計3830件が可能になった」と発表した。
だが、そのうち民間検査所と大学の計1050件は18日に急きょ、追加された数字である。世間の批判を受けて、遅まきながら追加したのだ。しかも、フル稼働しているかと言えば、1日当たり900件しか実施されていない実態が、26日の国会質疑で明らかになった。

更に
新型肺炎がこれほど大問題になっているのに、多くの診療所やクリニック、検査機関は事実上「蚊帳の外」に置かれたままなのだ。そのために「早期発見、早期治療」の大前提が崩れ「発熱後4日間は様子を見て」と、重症化するまで放置する悲惨な結果になっている。(中略)感染研は厚労省の外郭団体である(括弧内のURL略)。官僚は自分たちの予算と仕事、天下り先を失わないように仕事をする。これは「官僚の掟」だ。そんな役所と感染研任せでは、新型肺炎は止まらない。
(終)

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