千四百十三 続、ミャンマー語教室に出席
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
三月三日(火)
サヤドーはウィルス除けのお守りを首から下げていた。ふとした雑談の中に、上座の風習を学べるのは貴重だ。日曜の経典学習会はコロナウィルスの影響で来月に延期された。 サヤドーが再来週から1か月ミャンマーに帰国されるため、来週を最後にミャンマー語教室は暫く休止することになった。サヤドーはヘーホーの出身と思ったら、マンダレーとのことだ。

三月十日(火)
もう食べましたか မင်းပြီးပြီလား
もう食べました。စားပြီးပြီ
まだ食べません。မစားဘူး
を習った。
これまでミャンマー日本語辞典は買はずに、Google翻訳でミャンマー語の単語を確認してきたが、希望の単語ではなく同義語が出てくることが多い。
そろそろミャンマー日本語辞典が必要かとインターネットで探すと、二万五千円ほどする。他の参加者に訊くと、中古をいづれ貰へるのではとのことなので、暫くGoogle翻訳を続けることにした。
コロナ騒ぎで、経典学習会が延期された。ミャンマー語教室は延期しないが、オバササヤドーが再来週から1ヶ月帰国される。
明日の夜に、在日ミャンマー人向けにアビダンマ講習会(最近は瞑想指導会)がある。ミャンマー語教室に参加する一人が参加してみたいと云ふことになった。明日は朝に名古屋に行き、体の具合が悪いミャンマー人技能実習生にお経を唱へ、その足で講習会の前に戻られるさうだ。

三月十三日(金)
在日ミャンマー人向けのアビダンマ講習会の写真を見た。参加者は、ミャンマー語教室の一人を含めて全員が女性だ。新興宗教団体は婦人部が強いが、既成の宗教も同じだった。
本日は休暇を取り、サヤドー、日本人向け経典学習会の世話人、私の三名で、用事があった。途中で名古屋のミャンマー人技能実習生のことを伺ったところ、数日前から食事や水を取れなくなったが、三帰依、五戒、パリッタを唱へたところ、元気になったとのことだった。
名古屋のサヤドーはミャンマー帰国中で、パゴダとは別の場所に僧院があるさうだ。

三月二十日(金)
今週から一ヶ月間はミャンマー語教室がないので、大阪大学が作った高度外国語教育全国配信システムプロジェクト「ビルマ語独習コンテンツ」を視聴してゐる。「はじめに」には
3課以降は、日本に在住するビルマ人の日本語習得に、多少なりとも役立てばという願いも込め、作成されています。

とある。更に
ビルマ語は日本語とよく似ています。すなわち統語法は、語順と格助詞により決まり、語順は、主語、目的語、動詞、と動詞が後置されます。そのことは、音声体系や文字の違いを越え、ビルマ語を学ぶ日本人初学者にとって、ある程度までは有利に働くと考えられます。

二ヶ月間の経験だと、文字と声調が最大の難関でそれを乗り越えると、次に単語に慣れることによる記憶増大。更にその先で語順と格助詞が有利に働くと思ふ。第3課は
သူ ကျွန်တော့် သူငယ်ချင်း ပါ ။
သူက ဘယ်သူ လဲ ။

はい、いいえの疑問文と、否定分は、既にミャンマー語教室で習ったのでここでは挙げなかった。このやうに云ふと随分、進んだやうに思ふことでせう。実際は、単語をすぐに忘れて困る。原因は声調だ。

三月二十一日(土)
英語の単語を覚えるときに、覚えられない年月がずっと続き、かなり経過後に覚えられる時期が来る。他の言語を覚えるときは、また最初から覚えられない年月がずっと続き、その後に覚えられる時期が来るのだらう。
一方で、英語を習ったあとにドイツ語やフランス語のときは、最初から覚えることができる。英語は、ドイツ語やフランス語と類似するためだ。英語とドイツ語は語源と言語構造が類似するし、英語の外来語はフランス語が多い。
近い将来、AIの発達で自動翻訳が急速に進む。そのとき、外国語の学習は必要ないとなるかも知れないし、やはり必要だとなるかも知れない。私は前者になると思ふ。もし後者の時に、アジアの各国は英語の学習を続けてはいけない。自分のやりたい言語を学ぶべきだ。
日本にとり、文字の共通性と、使用人口の多さを考へれば中国語だ。地理と言語構造の近さを考へれば韓国朝鮮語だ。仏道を学びたい人は、梵語、パーリ語、中国語、タイ語、ミャンマー語、シンハラ語か。それまで地球が滅びなければの話だが。(終)

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