千四百十二 nicovideo(「この日のために1964年」「懐かしの主題歌 その1」)
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
一月十九日(日)
nicovodeoと云ふ動画サイトがある。私は昔から愛用してきたが、ここ数年はYoutubeに押されて、観るのはYoutubeになかった「この日のために1964年」と「懐かしの主題歌 その1」だけになった。
「この日のために」は1964年に開催された東京オリンピックの国民歌で、三浦洸一さんと安西愛子さんの独唱が美しい。最近Youtubeにもアップされたが、十年近くnicovideoだけだった。
安西愛子は「歌のおばさん」と云ふNHKラヂオに出演したし、後に参議院議員の全国区(と云ふものが昔はあって、芸能人がよく立候補した)で当選した。
一月二十三日(木)
「懐かしの主題歌 その1」は当時のテレビ漫画の主題歌で、16曲が載る。私がときどき聴くものは青、曲を覚へてゐないものは赤にした。
「鉄腕アトム」「鉄人28号」「0戦はやと」「ビックX」「スーパージェッター」「宇宙人ピピ」「宇宙少年ソラン」「宇宙エース」「遊星少年パピィ」「W3」「オバケのQ太郎」「ジャングル大帝」「戦え!オスパー」「おそ松くん」「ハリスの旋風」「遊星仮面」
芸術性があるのは青の5曲だ。「鉄腕アトム」で芸術性を感じるのは、前奏と間奏だ。もちろん歌のメロディーもよい。伴奏もよい。
「鉄人28号」もそれに準じるのだが「ガオー」の発声が汚い。デューク・エイセツとしたことが、と言ひたいが制作側から指示が出たのだらう。歌詞もよい。「ビックX」も事情は似て「ヤー」と変な掛け声がなければよいのだが。
「遊星少年パピィ」「W3」は、数小節を覚へてゐるから聴いたことはあるはずだが、曲を思ひ出せない。
「ハリスの旋風」は良い曲だ。ガチャトリアンがその後、テレビに登場しなかったのは惜しい。
一月二十四日(金)
「懐かしの主題歌 その2」は私が小学生の4年から6年の曲だから、「その1」と同じで懐かしく感じるはずだ。ところがまったく懐かしさを感じず、これまで聴かなかった。今回の特集を組むため試聴したところ、1曲優れたものを発見した。
「キングコング(少年ボビーが登場するアニメ。nicovodeoの投稿では親指トムとあるが間違ひ)」で藤田淑子さんの名歌唱だ。日本では西洋式の発声は合はず、この歌ひ方がよい。前奏の「ウッホ、ウホウホ、ウッホッホ」がせっかくの芸術性を損ねた。伴奏の「ウッホホ」は問題ない。尤も前奏の「ウッホ」が無いと伴奏の「ウッホホ」の意味が聴く人に判らないかも知れない。前奏の「ウッホ」は弱くするのが良いか。
一月二十五日(土)
昔のテレビ漫画で懐かしく感じるのは、主題歌があるからだ。内容は完全に忘れた。唯一の例外が「鉄腕アトム」の最終回で、多くの人が観て感動した。
「懐かしの主題歌」に載らない名曲に「シスコン王子」がある。いくら検索しても主題歌が出て来ない。
最後にnicovodeoについて論評すると、昨年辺りまでは有料会員が収入源だった。ところが有料会員の減少で、最初にCMが入るやうになった。尤もYoutubeもCMが入るやうになったのは、その一年ほど前だったことを思ひ出した。(終)
追記一月二十六日(日)
「その1」は懐かしい曲が多く、「その2」に懐かしさを感じないのは、前者は小学校低学年、後者は高学年と云ふ理由が多少はあるだらう。しかし後者も曲は知ってゐるから観なかった訳ではない。
それより大きいのは、「その2」は芸術性が減少し小学生向けになった。「その1」は放送局も手探りだったので、芸術性が高かった。
経費を節約したと云ふ理由もあるかも知れない。
メニューへ戻る
前へ
次へ