千四百一 地方都市に高層マンションを作ってはいけない
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
十二月三十一日(火)
ここ10年ほど、高層マンションのある地方都市が多くなったが、これは良くないことだ。都市の落ち着きがなくなる。あと、高層マンションに住む人はよいが、周囲の民家は見下ろされたみたいで嫌な気分になるし、マンションの周囲は強風で迷惑だ。(事務所のビルや、ホテルが10階程度なのは構はない。ここで問題にするのは、高層マンションだ。しかし周囲が民家の地域では10階程度の中層マンションも問題になるかも知れない)

一月一日(水)
週刊東洋経済プラスに東洋経済記者一井純さんの
人口減の地方でも「マンション好調」のカラクリ

と云ふ記事が載った。それによると
マンション業界を悩ませるのが、建築費をはじめとするマンションの原価上昇だ。(中略)人手不足がより深刻な地方都市の場合は職人を遠方から呼び寄せるコストもかさむため、首都圏同様に建築費の高止まりが続く。
それでも事業が成り立つのは、多くのマンションが「再開発」の手法を取っているからだ。

具体的には
再開発は開発エリアの地権者をまとめ上げていく。建設したマンションにはもともと住んでいた地権者が入居し、残った部屋(保留床)をデベロッパーが買い取って分譲するのが一般的な流れだ。

ここまでは、通常の経済活動だから問題はない。許し難いのは
それ以上に魅力的なのが、再開発に対して交付される「補助金」だ。2019年1月に(中略)完成した21階建てのタワーマンションの場合、総事業費75億円に対して21億円の補助金が交付された。エリア周辺の道路を拡幅したり、市民が自由に利用できるスペースを整備したりするなど、街づくりに協力することへの対価という位置づけだ。

街の落ち着きを破壊し、それでゐて補助金は変だ。
首都圏でマンションを多く分譲する大手デベロッパーのマンション事業担当者は、「地方都市では補助金抜きにはマンションを建てられない」と打ち明ける。

補助金はすぐに中止すべきだ。地方都市の落ち着いた環境を守れ。(終)

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