千三百八十二 『「効率ばかり言う人」が結局、成功しない3大理由』を労働側から論評
己亥、基督歴2019+3α年、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
十月二十六日(土)
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンの社長干場弓子さんが『「効率ばかり言う人」が結局、成功しない3大理由』と云ふ記事を東洋経済オンラインに書いた。題だけ見て、私もほとんど同じ意見だらうと読んでみると、経営側と労働側の差が少しある。それを明らかにしたい。
1つ目は、「効率ばかり言う人」は、往々にして、「効率」と言いながら、それが「手抜き」「力の出し惜しみ」につながっているということだ。

私は、経営側で効率ばかり云ふ人は、それが無理、過重労働になると考へてきたから、これは逆の立場だ。このあと干場さんは
新人のMVPをとる人たちに共通するのは、マニュアル以上のことを自分で工夫して行っている、ということだ。(中略)逆に、成績の悪い人に限って、「マニュアルが整備されていない」とか「社内インフラが整っていない」とか「訪問するより電話のほうがいいはずだ」などと、とかく「効率化」を訴える。

この問題は、残業手当がきちんと払はれるかどうかで立場が変はる。払はれるのに経営側が工夫するため勤務時間内に作業していいと云ふのなら大歓迎だ。大切なことは労使の信頼関係だ。信頼関係があれば家でも工夫するが、さう云ふ人がゐた場合にそれを基準に、家で工夫しないのは怠慢だと判断してはいけない。
あと、工夫することが仕事なのかどうかを指示したほうがよい。命令系統がある以上、云はれたとほりにしかやってはいけない場合もあるし、さう考へる人も多い。何だやり方を変へてもよかったのか、と後でなる。

十月二十七日(日)
2つ目の理由は、仕事の成果というのは、そもそも「自分に」「すぐにその場に」表れるとは限らないということだ。
これはそのとほりで、私の場合は更にそれを進化させて、行ったことは必ず役に立つと考へる。例へば地下鉄で行けるのに、歩いたので時間が掛かり、しかも疲れた。この場合、健康によいと云ふ効果がある。外の景色を観ることが出来たと云ふ効果もある。この場合に注意すべきは、役に立たないことはやらないし、効果があるやうにするには、逆転の発想が必要なこともある。
経営側が、すぐに表れるとは限らないと言った場合に、これも残業手当てが払われるかどうかにもよる。
3つ目の理由は、「無駄」を省いていくと、結局、いろいろな「チャンス」も失いがちということだ。

二番目の理由と同じことではないかと最初は考へたが、受動的なのが二つ目、能動的なのが三つ目と、分けることもありかなと考へ直した。二番目のときは逆転の発想が必要な場合もあるし、三番目のときは好機を逃さないことが必要だ。
干場さんと私は、経営側と労働側の違ひを越えれば、根底で発想が同じだと思ふ。(終)

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