百三十八、枝野は国会議員失格である

平成二十二年
九月三日(日)「とんでもない暴言」
民主党の幹事長代行の枝野がとんでもない事を言った。「中国に進出した企業は自己責任でやってもらわないと困る。」「経済的なパートナーシップを組む企業はお人よしだ」

ソフトウェア業界は、中国に進出している企業が多い。大手だけではない。中小企業も進出している。私の勤める会社でも中国に子会社がある。ソフトウェア業界だけではない。製造業も多くが中国に進出している。
本来は国内だけで仕事をしたほうが楽である。円高で採算が取れないから海外に進出するのである。ところが枝野は自己責任、お人よしと暴言を吐く。とんでもない男だ。このような男に国会議員の資格はない。

九月四日(月)「欧米かぶれ」
枝野は「中国は法治主義が通らない国」「悪しき隣人」とも言った。この言葉の裏にアジアへの蔑視がある。戦前の日本と変わらない。
西洋が民主主義を定着させるのにイギリス革命やフランス革命に始まってナチスドイツと第二次世界大戦、その後のフランスによるインドシナ戦争、フランスが手を引いたあとのアメリカの介入などどれだけ混乱したことか。否、今でも定着はしていない。それは地球温暖化問題である。民主主義は地球を滅ぼすだけで終った、と後世言われかねない。いや後世には人類が滅んで言う人もいない。
菅政権の誕生は実に奇異である。鳩山氏が首相を辞任し副総理の菅氏が首相になった。閣僚はほとんどそのまま引き継いだ。菅氏は鳩山路線を引き継ぐ義務があった。鳩山氏は普天間問題で辞任したのだから、菅氏はアメリカに強く主張する義務があった。ところが菅氏は拝米リベラルと組んだ。
外国から見てこれほど奇妙なことはない。今までアジア重視だったのに突然アメリカの威を借りて高圧的になる。衆議院選挙で与野党が交代した訳でもないのに、これでは詐欺師である。外国は政治について日本を法治国家とは見做していないに相違ない。

九月五日(火)「仕分けは官僚にやらせろ」
事業仕分けの三回目の担当者が発表になった。今回は国民がまったく期待していない。菅氏の本心は事業仕分けをしてもたかが知れていると思っているのだろう、と国民は見抜いているからである。

今回は消費税増税をしなくてもいいだけまず予算を下げる。その金額に合うように官僚に仕分けをやらせる。それを政治が検証し事業の廃止を逆に国民に必要だからと復活させながら予算の削減は実行させる。これくらいやらないと駄目だ。

九月六日(水)「外務省の大失態」
中国人船長の逮捕以降、中国進出企業に中国政府の対応が変化したかのアンケート結果が先日報道された。
それによると大きな変化はないが、地方機関が英語の申請を受け付けず中国語しか対応しなくなったそうだ。しかしこれはいいことだ。欧米の企業にも言えるが、中国に進出して英語で済まそうとするそういう横柄な態度が間違っている。日本では日本語、中国では中国語を使うべきだ。

アジア欧州会議(ASEM)で菅首相と中国の温首相の会談(日本の発表は懇談、中国は交談)が実現した。何と驚いたことに中国側は通訳が日本語に訳したのに、日本側は英語に訳してそれを中国側が中国語に訳した。今回菅首相がアジア欧州会議に急遽出席するようになり、中国首相と会談が実現するかどうかに日本中が注目していた。それなのに中国語通訳がいないとは外務省は何をやっているのか。外務省はアメリカ属領根性と英語帝国主義に汚染していることが明らかになった。

九月七日(木)「日本の外交」
日本の対外姿勢は、アメリカに対しては属領のような態度を取り、中国には卑屈になるか高圧的になる。そして今回の騒ぎでは三つが同時に現れた。
まずは中国に高圧的に出た。アメリカから早く解決しろと言われてすぐ船長を解放した。事務方が設定して両首相がたまたま話を交わしたことにしたが、中国側は日本の首相に直接日本語で話すのに日本側は中国の通訳を通してしか話せなかった。平安時代のテレビドラマで庶民は貴族に直接話をすることができず、まず取次ぎの役人に話す。すると取次ぎの役人が大臣に同じ事を伝える。それを思い出す。外務省の大失態である。

日本の世論が中国に両極端なのは、日本のマスコミが悪い。中国には日本式のフード店や電気製品店も多い。万博で日本館は常に上位三位に入る人気である。中国から日本に留学する人は多い。これらを報道せずに反日デモやインターネットの書き込みだけを報道する。読売はかつての産経と変わらなくなり、朝日と毎日は主筆が拝米。産経はもはや新聞とは言えない。これでは日本の世論はおかしくなる。

九月八日(金)「マスコミによる検察審査会操作」
検察審査会が小沢氏の起訴を決議した。委員十一名の平均年齢は三十.九歳。ずいぶん偏っている。選出方法も不明である。
それより問題なのは、無名な人の審査なら公平にできるかも知れない。それだってもし審査対象者が政党の党員や団体の関係者なら、委員は公平にはなれない。ましてやこれだけ日本の偏向したマスコミで叩かれた有名人となれば、審査結果はまったく意味を為さない。
民主党政権が誕生したときに、鳩山政権は官僚、マスコミ、安保条約利権勢力との闘いになった。そして鳩山首相はこれらの勢力にやられた。小沢氏が検察審議会に負けたら日本の政治は官僚、マスコミ、安保条約利権勢力に乗っ取られる。そんなことは絶対に防がなくてはならない。


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