千三百七十四 台風十九号(秋の旅行を中止。明け方に自転車で調査。避難勧告後にすべきこと)
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
十月七日(月)
来週の三連休は二泊三日で旅行の予定だった。満月の日に行はれる仏道の風物詩に参加するとともに、JR各社共通の「秋の乗り放題パス」を初めて使ふ。そんな秋の特別企画第四弾を立てて、ホテル二泊を予約した。
ところが本日の天気予報で、来週末に台風が来るのは確実になった。そこでホテルをキャンセルした。

十月十一日(金)
台風十九号がいよいよ明日上陸する。気圧は一番強いときで915hPa(905hPaに発達したと云ふニュースも不確実だが見た)。狩野川台風と規模、進路が同じださうだ。あのときは1200人の死者、行方不明者を出した。
その前の台風15号の被害が千葉県でひどかったため、今回は日本中が緊張した。台風15号は一番強いときで気圧955hPa。関東に上陸する台風では過去最強クラスだった。そして千葉県では屋根の被害、停電が広範囲で起きて、停電の復旧に二週間掛かった。
鉄道は明日の10時から13時で運休し、少なくとも明後日の12時まで続く。さう発表された。これは台風15号のときに運休する時刻が不明だったのと、運転再開時刻が予定より大きく遅れたためだ。
妻より私のほうが本日の帰宅時刻が早いため、スーパーに行ったところ、野菜とカップもの、パンの棚が大きく空いてしまった。
国道17号が、上り下りとも数珠繋ぎだった。買ひ物と云ふよりは、早く帰宅する人たちだと思ふ。台風が埼玉に来るのは、明日の夜なのだが。

十月十二日(土)
昨夜買ふやう云はれたラップを忘れた。そのため今朝は、朝食後八時くらいに再度スーパーに出かけた。今朝はパン、納豆が入荷してゐた。店内に商品が入ったプラスチックケースが積んだままだった。店員が懸命に陳列させてゐた。駐車場は五台すべて埋まり、土曜の早朝に本日は10時で閉店と予告があった。
午後五時少し前に、国交省関東地方整備局から、荒川の熊谷付近で警告レベル4の氾濫危険水域に達したと云ふ緊急速報メールがスマホに入った。
午後6時半に、さいたま市は鴨川・鴻沼川が氾濫する恐れがあり警戒レベル4「避難勧告」を発令した。スマホに入るとともに、防災無線のスピーカーでも放送した。
台風は午後六時半ごろ伊豆半島に上陸した。午後九時過ぎに風が止んだ。あるいはさいたま市が台風の目に入ったのかも知れない。
午後10時少し前に、熊谷気象台から埼玉県に警戒レベル5の特別警報(大雨)を出したことが、スマホに入った。
午後10時半少し前に、埼玉県から芝川、新芝川の青木水門観測所で氾濫危険水域に達したことがスマホに入った。

十月十三日(日)
午前2時半少し前に、国交省関東地方整備局から荒川の治水橋(さいたま市西区)で氾濫危険水域に達したといふ緊急速報メールが来た。
午前3時少し過ぎに、さいたま市から荒川の水位が堤防を越えるおそれがあるため、洪水に関する警戒レベル4「避難指示」を出し、防災無線のスピーカーでも放送した。インターネットで避難区域を調べると、我が家の近くまで避難区域だ。
外に出ると、雨風とも止んだ。午前4時に見沼代用水辻用水を見に行くと、水流はほとんどなかった。自転車とすれ違ったので、私も自転車に乗ることを思ひついた。中央排水路(笹目川)の外環道路まで行ったが、水量は普通だ。ここまでの感想は、夜間なのに街灯で明るい。LEDとは云へ地球温暖化のときにすべきではない。野生生物への影響もあるだらう。
東北新幹線に沿って武蔵浦和駅まで走り、田島通り。ここで車椅子とそれを押す人たちに出会った。唯一の避難者だった。浦所線経由で秋ヶ瀬橋の手前で鴻沼排水路付近の幅15mで浸水した。橋を渡ると左折の道は浸水のため通行止めで誘導員が二人ゐる。信号を渡り、反対側を浦和に戻った。鴻沼排水路を見たあと、中浦和駅、別所沼を経由して帰宅した。午前5時だった。
今回自転車で調べに行ったのは、このままだと将来、避難指示に従ふ人が少なくなる。それを防ぐ方法を探すためだ。

十月十四日(月)
鴻沼排水路付近で浸水があったのだから、避難指示は意味があった。市役所は、浸水した地域と、あと何cmでどの地域が浸水したかを、発表しないといけない。さうしないと将来、避難指示に従ふ人がゐなくなる。と同時に、水位から機械的に判断するのではなく、上流の水位変化を考慮して今後、水位がどのやうになるかを考へて避難指示を出すとよい。
防災無線のスピーカーは、ほとんど聞き取れない。数分間の放送なのに一回目は「警戒レベル4」「避難勧告」「鴻沼川」しか聞き取れなかった。二回目も「警戒レベル4」「避難勧告」「荒川」しか聞き取れなかった。重要な三語が聞き取れたのは、注意深く聞いたためと、同じ単語が何回か出て来たからだ。避難する地域はインターネットで調べた。
スピーカーの数が多いと質が上がるが、業者はスピーカーの数を少なくして音量を上げる仕様で、入札に臨む。これだと今回みたいに聞き取れない。(終)

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