千三百五十六(モリカケ疑獄百八十六の五) 安倍の絶対服従内閣、側用人内閣
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
九月十六日(月)
President Onlineに
究極の「絶対服従内閣」に集まった5人組の正体

と云ふ記事が載った。第一章の
「お友達内閣」を通り越して「側用人内閣」

では
閣僚のうち同じポストで留任したのは麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官だけ。(中略)しかしよく見ると、安倍氏の威を借る側近たちが、ずらり並んだ。もはや「お友達内閣」を通り越して「側用人(そばようにん)内閣」の様相だ。小泉氏の入閣も、それをカモフラージュするためのサプライズ演出だったといえる。

まったくそのとほりだ。第二章の
初組閣の時から側近重用の方針は変わらない

では
2006年、初めて首相になった時、安倍氏は塩崎恭久氏、菅氏、甘利明氏ら盟友を主要閣僚に配置して「お友達内閣」と皮肉られた。
お友達閣僚たちは、安倍氏同様、経験不足を露呈。(中略)2012年、安倍氏は首相に返り咲いた。第1次政権の反省を踏まえ、政権運営は老練になったが、人事で親しい人物を重用する傾向は変わらない。

そして第三章は今回の内閣改造について
同じく親しい人物が大量に閣内や、党執行部に入った。ただし、今までの「お友達」とは少し違う。
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西村康稔・経済再生相
萩生田光一・文科相
加藤勝信・厚労相
下村博文・党選対委員長
世耕弘成・参院幹事長
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(前略)5人は、安倍内閣で官房副長官を経験しているのだ。(中略)首相と最も一緒にいる時間が長いのは官房副長官だ。外国訪問にも同行する。外遊に出掛ける首相が政府専用機に乗る前にテレビカメラに向かって抱負を述べる時、背後に立っている人物を見て「誰だろう」と思った人がいるかもしれない。あれが、官房副長官だ。

第四章の
さらに主従関係が明確な「首相補佐官」の経験者4人

では
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河井克行・法相
江藤拓・農相
衛藤晟一・一億総活躍相
世耕弘成・参院幹事長
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この4人は安倍内閣のもとで首相補佐官を歴任した。(中略)やはり首相のお気に入りでないと選ばれない。「格」は副長官よりも一段落ちるため、首相との主従関係は、より鮮明ともいえる。

結論として
「お友達」は仲がいいだけでなく、何かあれば苦言を呈することもある。
ところが今回の政権には「お友達未満」の顔触れが並ぶ。「側用人」とでも呼ぼうか。彼らは安倍氏に絶対服従。安倍氏の意向を忖度して、走るだけだ。


九月十七日(火)
記事は更に続き
安倍氏、萩生田氏、加計学園理事長の3ショット写真

の章では
今回ポストについた「側用人」たちは、脛に傷を持つ議員が多い。(中略)安倍氏の別荘で、安倍、萩生田の両氏と、加計学園の加計孝太郎理事長が談笑する3ショット写真をご記憶の人も多いことだろう。
西村氏は(中略)昨年7月、近畿、四国地方などで記録的な豪雨災害が起きつつある時に自民党が赤坂議員宿舎で宴会「赤坂自民党」という懇親宴会を開いた際、(中略)ツイッターで会のもようを発信。軽率と批判されて陳謝している。

そして今回は、台風の大被害のときに、安倍が内閣改造(改悪?)を行った。

九月十八日(水)
Jiji.comに
安倍晋三首相は17日の閣議後の閣僚懇談会で、千葉県で台風15号に伴う大規模停電が続き、市民生活に甚大な影響が出ているとして、一刻も早い全面復旧に全力を挙げるよう指示した。また、停電解消までの間、全省庁が一体となって入浴などの生活支援に万全を期すよう命じた。

と云ふ記事が載った。安倍の「指示」には二つの問題点がある。
(1)台風が来たのが八日の深夜から九日の早朝。十七日に指示を出すのは遅い。
(2)十三日にも閣議後の閣僚懇談会で指示を出した。この五日間何をやってゐたのか。

九月十九日(木)
Jiji.comは十一日
安倍晋三首相は11日、今井尚哉首相秘書官(政務担当)を首相補佐官に起用する方針を固めた。
首相秘書官を首相補佐官に昇格させる人事は異例。

と速報を出した。その後、各社が詳細を報道し、翌日は泉宏さんが東洋経済オンラインから
小泉進次郎はなぜ「初入閣」を受け入れたのか 影をひそめる「アベ友」満載人事への批判

と云ふ記事を書いた。それによると
ポスト安倍候補に名前の挙がる6人を党・内閣の要職に配した。一方、石破茂元幹事長を蚊帳の外に置き、後継レースでの「石破潰し」にも腐心した。多くの新人閣僚や再入閣組には「アベ友」と呼ばれる側近グループを登用した点などは、「まさに安倍流のしたたかな人事」(細田派幹部)と受けとめられている。

六人に忠誠競争をさせるとともに、アベ友を混ぜる。確かにしたたかなやり方だ。
首相最側近とされる衛藤晟一前首相補佐官を1億総活躍担当相、萩生田光一前党幹事長代行を文部科学相、西村康稔前官房副長官を経済再生担当相にそれぞれ起用。さらに、経済再生相から外相に横滑りした茂木敏充氏や党総務会長から厚生労働相に再任された加藤勝信氏、衆院議運委員長から総務相にカムバックした高市早苗氏ら、「アベ友満載の人事」(閣僚経験者)で、本来なら党内外からの反発は必至だ。

党内も大いに反発しなくていけない。各党が集まって結成された自由民主党が、安倍に乗っ取られた。(終)

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