千二百十七(モリカケ疑獄百六十四) 国会で安倍をレイムダックに
平成三十戊戌
十月二十七日(土)
国会は定例行事だと思ってゐると、定例行事になってしまふ。安倍倒閣の出発点にすると決意すると、本当に出発点になる。出発点を過ぎて一旦動き出すと、あとは下り坂をどんどん加速する。今回の国会ですべきは、安倍のレイムダック化だ。
日刊スポーツの記事を紹介すると
安倍首相、森友、加計、水増し何も触れない所信表明

と云ふ題で、安倍が
「長さゆえの慢心はないか。そうした国民の懸念にもしっかり向き合う」と強調したが、野党からはすかさず「慢心だらけじゃないか!」と激しいヤジが飛んだ。


十月二十八日(日)
一昨日の産経新聞12面に、雑誌「hanada」の全面広告が載った。そこに二人のジャーナリストによる蒟蒻問答
石破茂は壊れたネオンサイン

と云ふ題の記事が載った。この題は不適切だ。石破さんを批判するのは構はない。しかし「壊れたネオンサイン」は批判ではなく、単なる悪口だ。反論のしやうがない。しかしここまでならまだ許容範囲だ。見出しの隣に、目を疑ふ文章が書いてある。
石破は目どころか顔そのものに落ち着きがない。ただのピエロだ。

顔に落ち着きのないピエロに、自民党員の45%が投票する筈がない。こんな文章は名誉棄損で訴へてもおかしくはない。しかしバカバカしいから石破さんも訴へたりはしないだらう。
それより問題なのは、この記事は灰色長方形の白抜きで、その隣に黒色長方形の白抜き記事がある。つまり二つの記事は組になってゐる。黒色のほうは
日本は世界のルールメイカーに

と題する萩生田光一の記事だ。萩生田の写真が二つの記事の真ん中にある。この広告を見た人は誰でも二つの記事は萩生田が関係すると見るだらう。萩生田の責任は重大だ。石破さんの名誉を棄損する記事に写真の半分が載ったのだから。幹事長代行の辞任で済むか、議員の辞職まで行くか。

十月二十九日(月)
萩生田は、安倍内閣の官房副長官だった。だから野党は今でも、国会で質問することができる。「安倍内閣の官房副長官だった萩生田さんですが」と枕詞を付けて、どんどん安倍に質問しよう。
併せて新人大臣十二人に対しても「マスコミでは在庫一層セールと書かれましたが」「安倍内閣は以前にもあなたを閣僚に任命する機会があったはずですが」と枕詞を付けて質問しよう。
今国会は、A級戦犯尊敬の安倍をレイムダックにする。これが目標だ。あ、「A級戦犯尊敬」も枕詞だった。尤も国語の専門家に云はせれば、枕詞とは一語で、二語以上は序詞と呼ぶ。だとすれば「A級戦犯」が枕詞、「尊敬の安倍」が被修飾語。これはやや苦しい。
正しい説明は、枕詞には、和歌の用語のほかに、一般に前へ付ける意味でも使ふ。例へば、1キ1スケ1ゾーの安倍と言ったときの「1キ1スケ1ゾー」がこれに当たる。枕詞、序詞のほかに掛詞がある。学園事務局長の嘘だったと云ふのは加計詞だ。

十月三十日(火)
日刊ゲンダイDigitalに
山本国家公安委員長 加計問題で沈黙を貫いて「論功行賞」

と井ふ見出しの記事が載った。それによると
安倍首相の出身派閥である細田派の入閣待機組から選ばれた。もっとも、大量の待機組の中でなぜ山本なのかといえば、加計学園問題で沈黙を貫いた「論功行賞」ともっぱら。地元の愛媛・今治市は、学園が獣医学部を新設した渦中の場所だ。

記事は続いて
「下村博文元文科相と加計孝太郎理事長の蜜月ぶりは有名ですが、加計学園は下村さんを通じて、山本さんと知り合ったようです。下村さんが学園から200万円の『闇献金』を受け取ったとされる疑惑について週刊文春が報じた記事には、山本さんの名前も出ていました。獣医学部新設の推進派だった今治市長と官邸との間を取り持ったのではないかとの話もある」(地元関係者)


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