千百八十 都立図書館訪問記
平成三十戊戌
八月十二日(日)
横浜市から転居まで、残り少なくなった。その前に都立図書館に行かう。さう思って昨日、広尾の都立図書館に行った。地下鉄の170円土日券を消化する目的もあった。
広尾駅から有栖川宮記念公園に向かふとNational Azabu Supermarketがある。私が結婚で横浜に転居してから、実家ではケーブルテレビを導入した。父が囲碁の番組を観るためだった。私は家族揃って実家に帰ったときは、1日中CNNや英語の洋画を観た。当時は英語の聴き取りが不十分だったので、その補強だった。
そのとき、番組の合間にAzabu Supermarketの宣伝がよく英語で放送された。このころから都立図書館はよく通ふやうになったから、ここがあの外国人向けのスーパーかと横目で見ながら歩いた。
話がそれるが、英語の聴き取りは時間さへ掛ければ誰でもできるやうになる。しかしそれは膨大な時間を要する。だから英語を必要とする人以外が聴き取りに時間を掛けるのは無駄なことだ。と同時に聴き取りができる人は、それを自慢してはいけない。時間を掛けられただけなのだから。
八月十五日(水)
前回来たときは、閲覧席のすぐ向かひに、南伝大蔵経があった。今回、宗教関係は閲覧席の反対側に50mほど歩いた一番奥に移動した。
大蔵経はあるが、南伝大蔵経は閉架に移動したらしく見当たらなかった。だからX経現代語訳を読んだ。1冊目は、方便品と如来寿量品以外は、X経賛嘆だけに見えた。これだと、僧Xが日常には方便品と如来寿量品を読むやう云ふ筈だと思った。
ここで一一時半になったので、食堂に行った。かつては入口にメニューがあり、つまり中はすべて食堂だったが、今は中野ほとんどが自由コーナーで、食堂は奥の一部だけだ。しかも幾つもある定食が九百円から千円だ。カレーやソバは六百円くらいだが、これだと栄養が偏る。九百円のから揚げ定食を食べた。
八月十八日(土)
昼食後に本棚を見ると、午前中に読んだX経の現代語訳は誰かが持って行ったらしい。そこで別の人の訳を読んだが、この人の訳はどうも感性が合はない。少し読んだだけで本棚に返した。更に別の人の訳を読んだ。これは読みやすかった。午前中の本と異なり、方便品と如来寿量品以外の品も、内容がある。
読み終へたあと時間があるので、タイとミャンマーの瞑想で有名な僧の一覧を読んだ。小冊子に近いので短時間で読めた。ページ数が余ったのか、販売数を増やすためか、瞑想とは関係なく日本国内の比丘、信者まで載ってゐた。(終)
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