千百六十六(モリカケ疑獄百四十一) 気力と体力が限界、国民の我慢も限界
平成三十戊戌
七月二十九日(日)
毎日新聞のWebページに
安倍首相:炎上怖い?極秘開催 公邸で夜会合

と題する記事が載った。それによると
安倍晋三首相は25日夜、首相公邸に地元・山口県の県議約30人を招いて会食した。出席者によると弁当と、お茶やジュースなどのノンアルコール飲料だけが用意され、酒は提供されなかった。「かん口令」(出席者)でこの会合は公にされず、報道各社の首相動静には記されていない。

それでゐて、この日の公式発表は
首相は25日午後6時42分に官邸から公邸に移り、そのまま宿泊。県議たちは午後8時半過ぎに公邸から出てきた。友田有・自民県連幹事長は記者団に「首相とは会っていない。公邸の見学をした」と語った。しかし実際には首相との会合や写真撮影が行われ、首相は「復旧した上で今後の災害を防がねばならない」と熱弁を振るったという。

なぜこんな嘘をつくのか。
自民党の閣僚経験者は「なぜ隠す必要があるのか」といぶかったが、ある出席者は「被災地を意識したのだろう」と話した。

安倍の判断力は限界を超えたやうだ。

七月二十九日(日)その二
FridayのWebページには
気力も体力も限界か? 安倍晋三首相が判断ミスを連発している

と云ふ見出しで記事が載った。それによると
「気象庁が事前にあれだけ警告を発していたのですから、危機管理の責任者として安倍(晋三)首相が会見し、『危険ですから避難してください』と、早めに注意喚起を行うことはできました。最初から首相が真剣に取り組んでいれば、救えた命があったはずです」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)

赤坂自民亭については
「この『自民亭』の酒盛りをSNSに上げたことが危機管理意識ゼロを象徴しており、初動対応が遅れた事実は否めません。気象庁が大雨警報を発したのが5日で、7日には岡山県倉敷市真備町で川が氾濫して町が呑みこまれていたというのに、政府の非常災害対策本部ができたのは8日のこと。すべてが、後手後手に回ったと言えます」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

なぜこんなことになったかについて、自民党のベテラン議員は
「そもそも国会の会期を1ヵ月延長したのも、総裁選で対抗馬が多数派工作する時間を削るための伝統的な戦術です。今回『赤坂自民亭』に首相が参加したのは初めてでしたが、これも派閥として安倍支持を明確にしていない竹下派の竹下亘総務会長と会い、そのハラを確認する必要があったから。そんな『とにかく三選が最優先』という意識が、続けざまの判断ミスを招いている」

体力も限界のやうだ。
実は国会の会期を延長した時点で、もともと体調に不安がある安倍首相の体力は限界に達していたという。(中略) 「表向き、股関節周囲炎と言われていますが、実際には脱腸の一種である鼠径ヘルニアのようです。疲労が溜まっているところに、猛暑の中、過密スケジュールで予定外の被災地視察をせざるを得なくなり、症状が悪化したといいます。(中略)病名をあえて伏せたのも総裁選対策ですよ。股関節の炎症なら『ケガ』で済みますが、『病気』となれば様々な憶測を呼んで総裁選に悪影響が出る。事実、一部では『本当は大腸ガンではないのか』などと疑いの声が上がっていたくらいですから」(自民党幹部)

記事は次の文章で締めくくる。
この国を安倍首相に任せ続けていいのか、有権者はもう一度考える必要がある。

国民の我慢も限界を超えてゐる。

七月三十日(月)
それにしても、モリカケ疑獄、山口県議の会ってない発言、病気をケガと発表。安倍の周辺は嘘ばかりだ。一ヶ月前の文春オンラインに、更にもう一つ嘘問題が載った。
「首相『もう集中審議は勘弁してほしい』言及」(朝日新聞 6月21日)
「予算委 集中審議『勘弁』」(毎日新聞 6月21日)
 安倍首相は20日の夜に銀座のステーキ店で麻生財務相、自民党の二階幹事長、二階派の河村建夫衆院予算委員長らと会食。
 その席で首相は延長国会について「もう集中審議は勘弁してほしい」と発言したという。
 モリカケ問題で野党の追及を受けるのはもうイヤだ、という意味だ。これもオウンゴールに見えた。
 東京新聞(6月21日)は「ステーキ店でレア発言?」。

ここまでなら問題はなかった。
ところが驚いたのはここから。翌日の報道であった。
「『集中審議は勘弁』首相発言は『なかった』」(日刊スポーツ 6月22日)
え、え? 「なかった」?
《この発言を報道陣に紹介した自民党の河村建夫衆院予算委員長が21日、急きょ党本部に報道陣を集め、「勘弁」発言について「そういう言い方は一切なかった」と説明し、前日の発言を撤回。「『予算委員会よろしくね』という感じのあいさつがあった」と述べたが、意味合いの異なる言葉に変わっていた。》(日刊スポーツ 同)

実にモリカケ疑獄と同じだ。記事も
モリカケ問題の特徴の一つは、本来「あった」とされるものが「なかった」という驚きの展開が繰り返されたことだ。文書でも面会の事実でも。(中略)最近だと安倍首相と加計学園理事長・加計孝太郎氏の面会が報道されたあとに、あれは渡辺事務局長が愛媛県に2人が会ったという虚偽の情報を伝えたという仰天の言い訳、いや、訂正がなされた。

河村の発言は一回目が正しいのか、それとも二回目か。
今回の「もう勘弁して」報道、もう一度記事を抜粋してみよう。
《河村氏によると、首相は延長国会について「もう集中審議は勘弁してほしい」と言及。河村氏は「なかなかそうもいかないでしょう」と応じたという。》(朝日 6月21日)
 そう、河村氏は自分が発した言葉も披露していたのである。
 首相の発言がなかったのなら、河村氏が返した言葉は何だったのだろう。(中略)河村氏は加計学園の渡辺事務局長のように「その場の雰囲気」で嘘を言ってしまったのだろうか。

河村発言は、誰が考へても一回目が正しい。安倍は集中審議がお嫌ひだ。臨時国会を開催させ、どんどん集中審議をやらう。再び「股関節周囲炎」を起こすまで。(終)

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