千百六十六(モリカケ疑獄百四十) 上が腐ると下まで腐る、その三
平成三十戊戌
七月二十五日(水)
朝日新聞デジタルに、見出しが
金融庁、公開請求者の情報漏出認める 野田総務相も謝罪

と云ふ記事が載った。それによると
野田聖子総務相の事務所による金融庁への説明要求に絡み、朝日新聞が同庁に情報公開請求していた内容が開示決定前に漏出していた問題で、金融庁は24日、請求者に関する情報も含めて総務省に伝えていたことを、取材に対して認めた。

これは大変なことだ。これに対し野田は
閣議後の会見で、伝え聞いた内容を第三者に漏らしていたことをあらためて認め、「慎重さに欠けたと反省している」と述べて謝罪した。

野田さんは、かつて反安倍の旗頭として世間から注目された。ところが最近、まったく精彩さがない。あるのはギラギラした上昇志向だけだ。

七月二十六日(木)
安倍の記事に戻り産経ニュースによると
首相は自衛隊ヘリから決壊した河川を見下ろす様子の写真をツイッターに投稿し、「被害の大きさを改めて実感しています」と書き込んだ。

ツイッターは私的な、しかも自己宣伝のものだ。安倍は自衛隊ヘリを私的に使用した。アメリカ大統領はツイッターを多用するが、あれは広報活動の一環だ。猿真似をするから、かういふことになる。
倉敷市で避難所になっている小学校も訪問した。首相は避難者の手を握りながら「体の方は大丈夫ですか」「生活再建支援をしっかりしますから」などと声をかけた。

もし避難者の激励が目的なら、できるだけ多くの人を激励しなくてはいけない。避難所の室内でマイクを使はず皆に向かひ大声で激励する。私が考へるにはこれが一番効率が良い。マイクを使はないのは、上からの押し付けを避けるためだ。安倍のやり方では数人から十人くらいにしか対応できない。自衛隊のヘリの時間と燃料を無駄にした。マスコミ向け、ツイッター向けに「やったふり」を演出するから、かういふ醜態になる。だいたい安倍は災害の最中に外遊しようとした。7月8日のLiteraによると
現在も安否不明や孤立状態にある人が大勢いるにもかかわらず、安倍首相は11日からのベルギーやフランスへの外遊の予定を変更する様子もない。言っておくが、外遊は国会から逃げるためにセッティングしただけの、急を要するようなものではない。
その上、フランス革命記念日である14日にパリでおこなわれる軍事パレードには、自衛隊の儀仗隊員も参加させる予定だ。「非常災害が発生した」と認めれば、軍事パレードへの参加で自衛隊をアピールしたいのに外遊に行きづらくなる。そのために非常災害対策本部を設置するのを渋ったのではないか、という気さえしてくる。

結局は外遊を取りやめたが、時事通信社の7月10日のjiji.comによると
安倍首相、世論意識し災害対応優先=外遊中止、総裁選への懸念も

との見出しで、
首相が外国訪問に出発すれば、内閣支持率の下落要因となるのは必至。政府関係者は「総裁選で地方票を失う可能性があった」との見方を示した。首相は被災地を視察してから出発することも検討したが、「政権担当能力を示す機会」(閣僚経験者)との方針に転換した。

しかし政権担当能力について
与党内では首相の見通しの甘さを指摘する意見が出ている。首相は大雨の予報が出ていた5日夜、自民党議員との懇親会に出席。(中略)鹿児島、宮崎両県訪問も前日の6日に中止を決めた。関係閣僚会議を非常災害対策本部会議に格上げしたのは、多数の死者が出ていることが判明した後の8日で、後手に回った感は否めない。

この男のやったことは、自衛隊ヘリから撮った写真をツイッターに載せたことと、避難所で数人に声を掛けただけだった。

七月二十七日(金)
ハーバービジネスオンラインに菅野完さんが
加計学園・加計孝太郎氏は減給処分などどうでもいいから補助金を返すべき

と題して記事を書いた。まづ
加計孝太郎が開いたあの記者会見をみて、「あ、この男、仕事できないな」と気づいた人は多かったはずだ。なにせ鷹揚に構えているように見せてはいるものの、終始目が泳いでいる。恐らく内心は戦々恐々としていたのだろう。あれは仕事を頼める男の顔ではない。

そして
記者会見で加計孝太郎が見せつけた「仕事のできなさ」に今一番手を焼いているのは、他ならぬ官邸サイドかもしれない。
なるほど確かに加計孝太郎は会見で「総理と会って獣医学部の話をしたことはない」と繰り返し言明した。だがそこからが問題。加計孝太郎は口をすべらせ、彼自身のみならず加計学園関係者の誰も、安倍晋三とも官邸関係者とも会ってもいなければ、国家戦略特区に関わる話をしていないと言ってしまった。
これは加計の大チョンボ。なにせ5月の終わりに開かれた国会参考人招致で、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が「加計学園関係者と面談したことは、一貫して記憶にある」と言明してしまっているではないか。

さあ、下の大チョンボに、上はどう対処するのか。

七月二十八日(土)
また下が腐った。宇宙航空研究開発機構(JAXA)を巡る汚職事件で、文部科学省国際統括官(局長級)が収賄容疑で逮捕された。
一方、野田聖子の金融庁情報漏洩事件について、産経新聞によると
野田聖子総務相は(中略)「自らの職責に照らして、しかるべき措置を検討している」と述べ、自身の処分を検討していることを明らかにした。

金融庁側では
麻生太郎金融担当相は27日、関係した金融庁の職員への処分について「事実関係を確認して厳正に対応したい」と述べた。

一番上を処分しない限り、規律の緩んでしまった下の腐敗は収まらない。安倍が自分をにすれば済む話だ。それこそ首相だ。(終)

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