千百五十九(その百三十四) 国民と野党と自民党は、官邸工作に騙されてはいけない
平成三十戊戌
七月一日(日)
官邸機密費がどの業界、どの議員に流れるのか不明だが最近、安倍三選を既成の事実にしようとする記事が、出回り出した。安倍三選は既成の事実なんかではない。少し前まで、これだけ次々に文書が出たのだから三選は無理と云ふ声のほうが多かった。

野党への工作もある。時事通信によると
自民党の吉田博美参院幹事長は29日の参院議員総会で、「働き方改革」関連法案の採決をめぐる野党の対応が割れたことに関し、「旧態依然の日程闘争をする党と、対決から解決を目指す党。われわれがむしろ怖いのは国民民主党だ」との認識を示した。

これなんか明らかに野党への工作だ。国民民主党は支持率が1%だ。怖い訳がない。「まんじゅう怖い」の昔話と同じで、怖くないから怖いと云ってみる。国民党が立民党から離れてくれればしめたものだし、立民党が国民党の後追ひをしてくれれば、更にしめたものだ。
吉田博美は自民党の参院議員に向かって発言したふりをして、実は野党に向かって叫んでゐる。

七月二日(月)
麻生にこっけいな放言がある。
10代、20代、30代前半。一番新聞読まない世代です。新聞読まない人たちは全部自民党なんだ。

産経新聞と読売新聞の読者は、一刻も早く新聞の購読を止めたほうがいい。今のままだと反自民と分類されてしまふ。

七月三日(火)
野党を提案型に誘導しようとする工作の背景を考へれば、安倍に取り一番困るのはモリカケ問題だと判る。Googleのニュースを見てゐると昨日、本日と、反対のための野党は意味がない、野党が議席を増やすには提案型になることだ、と二つの記事が出現した。記事は無名の人が書いたものだし、マスコミ業界とは別のサイトだ。
Google会社に工作があったとは思はない。しかしアルバイトを雇ってGoogleニュースで検索しそのサイトを何百回も見れば順位が上がる。Googleニュースのトップページで表示されたのは、昨日に一件、本日は一件だから、全体から見れば大した量ではない。しかし毎日目に入るうちに、少しづつ意識が変はる。官邸が狙ふとすればそこだ。

工作したと思はれる記事もある。これはNewsポストセブンだから検索エンジンへの工作ではなく、週刊ポストへの工作が疑はれる。題は「朝日新聞の信頼度は日本の有力紙の中で最下位 英調査」だ。常識で考へれば産経は新聞とは云へないくらい偏向してゐる。産経を差し置いて朝日が最下位のはずがない。
外国の調査は幾らでもある。ましてや外国の調査だから正確ではない。無視する程度の調査結果をわざわざ記事にする。しかもその記事が偏向してゐる。あまりに偏向が酷く引用するに値しない。疑ふのは当然だ。

七月四日(水)
もし、野党がモリカケ問題に集中することで自民党が有利になるのなら、自民党がそのことをわざわざ指摘する筈がない。実際は逆だから、国民民主党は怖いと言って見たり、それに類する発言を無名のマスコミ関係者に書かせる。
野党はモリカケ問題のおかげで、一丸となることができた。あとは目立つ方法で選挙協力をすれば、次回の選挙で自民党は議席を大きく減らす。(完)

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