千百四十一 マスコミはアマチュアスポーツの試合結果を報道するな(最近の不祥事続出を考へる)
平成三十戊戌
五月二十一日(月)
レスリング伊調選手へのパワハラ問題、平昌オリンピックの無料配布コンドーム1人当たり37.6個で過去最高、そして今回のアメフト対戦選手負傷事件。スポーツ界に不祥事が多すぎる。その原因は、マスコミが試合結果を報道するからだ。アマチュアスポーツは愛好者や関係者だけが注目し、その他の国民は見ない、知らない、聞かない、読まない。これ以外に改善の方法はない。

五月二十四日(木)
今回の件で、スポーツが専門の或る大学教授が、その人の空手現役選手だったときに、勝てないなら相手を潰してこい、と云はれたことにまづ言及して、それでは駄目だと議論を進められた。
南海ホークスの元監督野村克也さんが、盗塁王の福本には対策が無いので走塁のとき足にボールを当てて暫く出場できないやうにしてやらうとしたが、ひょいとよけられたと述懐したことがある。だから野村は最初好きではなかった。野村が監督を解任になり、鶴岡との確執で他球団から監督の声が掛からない辺りから判官びいきでファンになった。
あのころ野村の執筆した書籍は名文だった。ゴーストライターが優れてゐたのだらう。有名人の著作は内容が大事だ。文章はゴーストライターに任せればよい。

五月二十六日(土)
私は昨年辺りから、役職名流動理論を考へてゐる。権力争ひや出世争ひは、役職名の固定が原因と云ふものだ。
例へば或る会社に名社長がゐたとする。後継を巡って副社長と専務取締役が争ったとする。前の社長は名経営者だったから社長を勤めた。後継者が同じ権限を引き継がうとするから権力争ひになる。副社長が引き継いだら社長代理、専務取締役が引き継いだら筆頭代表取締役と名乗り、権限も相応にすれば権力争ひにならない。場合によっては同時に社長代理と筆頭代表取締役人に任命してもよく、その場合はきちんと役割分担が必要だ。
スポーツも同じだ。過去に名選手、名監督がゐたとする。そのため愛好者や関係者だけではなく広く国民に知られたとする。それはその選手や監督の話だ。その後、そのスポーツを国民が注目する必要は無い。
だいたいどこのチームが勝っても、地球温暖化が止まる訳ではない。マスコミはそんなものをいちいち報道する必要はない。知りたい人はインターネットで調べる。

五月二十八日(月)
かつての、暮れと盆と祭礼以外に楽しみのない時代ならスポーツを観戦したり応援するのもよいだらう。インターネットが発達しこれだけ娯楽の多い時代に、無関係の人がスポーツを応援するのは止めるべきだ。それがスポーツ界のためでもある。
スポーツは愛好者や関係者だけが観戦する。そしてスポーツ界は愛好者を増やすやう努力する。これが正常な姿だ。(完)

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