千六十一(その七十一) 義家弘介の厚顔無恥
平成二十九丁酉年
十二月五日(火)
BIGLOBEニュースに「義家弘介が文科副大臣時代に補助金交付の学校法人からカネを 一方で「森友・加計は捏造」主張の厚顔無恥」と題して、LIBERAの十二月二日付けの記事が載った。それによると
昨日、おこなわれた衆院財務金融委員会で、またもや義家弘介前文科副大臣が質問に立ち、安倍首相をはじめ安倍自民党が展開している「森友学園問題は朝日の捏造」論を主張。「まさにレッテル貼りによって国会審議を空転させたと言って過言でもない決め付け」と言い放った。

義家前副大臣といえば、11月14日に開かれた文科委員会に「質問者」として出席し、加計疑惑を「恣意的な報道」「根拠ない追及」と断言。義家前副大臣は加計学園問題で流出した内部文書でもじつに3枚の文書にその名前がタイトルに掲げられている「加計問題の当事者」であり、本来なら質問に答える立場だ。それがいまや"モリカケ問題は根拠のない捏造だ!"と国会で"印象操作"する急先鋒となっているのである。

お推相(お友達濡れ手に粟商売推進相)が率いる自民党は、国会での質問時間の配分にひどくねばった。なるほど義家などに質問させることがその理由だった。

十二月六日(水)
記事は続く。
だが、はたしてそんなことを言える立場にあるのだろうか。というのも、11月30日に公開された2016年の政治資金収支報告書において、義家前副大臣の「政治とカネ」にかかわる疑惑があきらかになったからだ。(中略)義家前副大臣のパーティ券を購入していたのは、神奈川工科大学の設置者である学校法人幾徳学園。(中略)学校の許認可や補助金にかかわる文科副大臣という立場にありながら、特定の学校法人と金銭のやりとりをおこなうことは、口利きなどの癒着を疑われる行為であり、(中略)文科省が公表している資料によると、2015年に学校法人幾徳学園は神奈川工科大学の「インキュベータ蛍光顕微鏡」が戦略研究設備として文科省より補助金交付(交付額は2649万6000円)が決定(同年10月9日)。「先進健康科学研究所」にも988万7000円の公布が決定されている(同年12月16日)。また、同じように平成28(2016)年度にも「分子間相互作用評価システム」が戦略特別設備として2570万円、「分子間相互作用解析装置」が2475万円の補助金交付が決定している。
補助金の交付決定に義家前副大臣との関係が影響を与えてはいないか。そう勘繰られても仕方がないだろう。だが、じつに小狡いことに、義家前文科副大臣は規制を巧妙にすり抜けているのだ。
まず、政治資金規正法は第22条の3第1項で、国から補助金を受けた会社や団体は補助金の交付決定の通知を受けた日から1年以内の政治献金を禁じている。ただし、パーティ券の購入は寄付とは区別されるため、政治資金規正法違反を免れることができる。さらに、「試験研究・調査に係る補助金等」の場合は規制法適用外で、(以下略)

なるほど実に小狡い。記事は続き
そして、安倍自民党のこうした倫理なき政治姿勢の延長線上に出てきたのが、森友・加計問題だ。とくに加計疑惑では、安倍晋三首相を筆頭に有力閣僚や官邸の中枢をなす安倍首相の側近ら、文科省OBの豊田三郎氏や内閣官房参与の木曽功氏といった加計学園の息がかかった人物たちがかかわり、行政はゆがめられた。なかでも下村博文元文科相には、加計学園によるパーティ券購入という「200万円ヤミ献金疑惑」がもち上がっている。
しかし、義家前副大臣は冒頭でも記したように、11月14日の文科委員会に質問者として立ち、「あったものをなかったものにしているんじゃなくて、徹底した調査と情報公開を速やかにおこなってきた。これが現実」などと、現実とはまったく異なる主張を展開した。
だが、自身も利害関係先へのパーティ券販売という不審な行為をはたらいている義家前副大臣に、「ゆがめられた行政」の真相をあきらかにできるはずなどない。(以下略)

そのとほりだ。(完)

前、(その七十)へ 次、(その七十二)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ