千三十一(その四十六) 希望の党、立憲民主党の選挙運動はこれからだ
平成二十九丁酉年
十月十二日(木)
各マスコミから序盤の調査が出始めた。毎日新聞Web版によると「序盤調査 自公300超うかがう」の見出しとともに
自民党は小選挙区、比例代表で優位に立ち、公明党と合わせた与党で300議席超をうかがう。希望の党は60議席前後で伸び悩んでいる。立憲民主党は公示前から倍増の30議席台も視野。
とある。希望の党は、まったく心配する必要がない。自民党と公明党は組織票が多い。立憲民主党も組織票は少なくない。それに対し希望の党は浮動票が頼りだ。希望の党が党名を発表したのは十六日前だ。党名がほとんど浸透してゐないし、立候補者の名前に至ってはまったく浸透してゐない。これからが本番だ。
野球に例えれば、今回はルールが変則で1回から9回までの表を一挙に行った後で、1回から9回までの裏を行ふ。与党が攻撃を9回やって、しかし議席が解散時に届かない。これで安倍の退陣は確実だ。次は希望の党と立憲民主党が攻撃する番だ。立憲民主党は組織票があるから攻撃を3回終って残りは6回かな。希望の党は9回残ってゐる。
十月十三日(金)
各マスコミも希望の党について論評を始めた。小池さんが選別のときに上から物を云ふ態度だったことに、国民が反発したとするものがほとんどだ。私も同じ意見だ。特に小池さんの、全員受け入れるつもりはさらさらない、が悪かった。悪いのは「さらさら」だ。
しかしたったの四文字だ。挽回は可能だ。まづ今回の解散騒ぎは、安倍のお友達濡れ手に粟が原因だ。「お友達」と云ふ語を入れて批判する。「嘘」を批判する。これまでの「傲慢」な態度を批判する。
これらが、民進党全員受け入れが嘘(前原さんと小池さんのどちらに責任があるか不明だが)だったことと「さらさら」発言の傲慢で上書きされてゐる。元に戻すには安倍の「お友達」「嘘」「傲慢」を徹底的に批判すべきだ。間違っても政策論争をやってはいけない。敵は同じ選挙区内の自民党候補ではない。安倍の「お友達」「嘘」「傲慢」だ。
十月十四日(土)
愛知県知事の大村さんが希望の党支援を辞めた話も、希望の党のごたごたとして報道された。しかしこれには裏があった。日経新聞によると
日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事は12日、衆院選での連携を掲げた大村秀章愛知県知事が一転して特定の政党を応援しない意向を示したことについて「いざ戦いとなると、あちらこちらから圧力がある。それにのみ込まれた」と指摘した。(中略)大村氏を「しがらみがあった」と指摘し「個人の事情なので仕方ないが最初から心配していた」と語った。
希望の党がごたごたしたことも支持率低下の理由だから
愛知県知事の大村さんが希望の党への応援を撤回したのは、しがらみがあったからなんです。大阪府知事の松井さんもさう云ってゐます。安倍首相の森友学園問題と加計学園問題。どちらもしがらみです。お友達だけが濡れ手に粟で得をする。財源は国民の税金です。希望の党は、しがらみの無い政治を実現します。
このやうに演説するとよい。「大村愛知県知事」だと聞く人の耳を素通りする。「愛知県知事の大村さん」だと聴衆の耳に入る。判り易く話すことが大切だ。あと日本維新の会と連携してゐることは強調したほうがいい。今、国民が心配するのは、小池さんのワンマン(ワンウーマン?)になるのでは、と云ふことだ。日本維新の会と連携してゐることで、連立政権なのだと安心する。
十月十四日(土)その二
希望の党は地域に合った主張をするとよい。今から二十年くらい前に自民党は自分党だと云はれたことがあった。党組織がまづあって、次に立候補者を決めるのではない。自分の議席のことだけを心配する人たちが集まって自民党ができた。だから各立候補者は地元民に関心があることばかりを話す。
希望の党は、まづ大都会と全国各地域に分けて、全国各地域は安倍の消費税教育財源増税を批判するとよい。多くの国民にとり国の借金を減らすための増税なら理解する。民主党(当時)の増税が批判されたのは、大労組主導の増税だったからだ。しかし教育財源のための消費税増税はほとんどの国民が反対する。大都会を除く全国各地域は、消費税教育財源に反対するとよい。
大都会でも消費税教育財源増税には反対が多いはずだ。しかし保育園待ちなど別の問題があるから、安倍のお友達優遇批判に絞るほうがよい。(完)
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