千十八(その三十五) 民進党は山尾騒動を自民党にブーメランで反撃できる
平成二十九丁酉年
九月九日(土)
民進党は山尾騒動で大変なことになってしまった。まづ山尾さんを幹事長に内定した。しかし経験不足を指摘され代表代行に回すことにした。ところが議員総会で無役と発表され、この時点では山尾さんは不満さうの顔だったと云ふ。ところがその後、幹事長内定を取り消されたのは不倫騒動が原因と報道され、週刊誌に書かれたことが明らかになり離党した。
山尾さんは記者会見で離党を発表し、一方で男女関係は無かったと発言した。質問は一切受け付けなかった。このやり方は誰かに似てゐないか。安倍のやり方だ。
まづ男女関係が無いなら離党する必要は無い。つまり誰もが嘘だと判る。安倍が獣医学部新設を知ったのは今年一月二十日だと云ふのも、誰もが嘘だと判る。山尾さんは質問を一切受け付けなかった。安倍は証人喚問を拒否し、加計学園理事長の参考人さへ拒否する。
民進党は、山尾さんが離党したのだから遠慮は要らない。ここは山尾さんに罪滅ぼしを兼ねて悪人役を演じてもらふのがよい。まづ「山尾さんは誰が見ても判る嘘を吐いたし質問も受け付けない。同じことをやってきたのが安倍だ」と声高に叫べばよい。今回民進党が受けた何倍もの影響を、自民党は受けることになる。間違っても「今回は民進党支持者の皆様にご心配をおかけしました」と街頭演説で発言してはいけない。

九月十日(日)
山尾さんは離党した。ところが同じやうに不倫を週刊誌に報道されながら自民党の今井絵里子さんは離党しない。次に「ハゲー」と絶叫し秘書に暴力を振るった豊田さんは離党はしたものの、所属派閥の会長が「秘書が高速道路を間違へたのが原因」と筋違ひな発言をした。
民進党は、山尾さんは離党したが、自民党の今井絵里子さんは離党してゐないことを云ふ。次に豊田さんは離党はしたものの、所属派閥の会長発言を声高に紹介する。これで自民党のほうが被害が大きくなる。
民進党は、まづ山尾騒動に触れない方法がある。しかしこれだとそれ以外の何を訴へても通行人は無視する。だったら山尾問題に軽く触れたあと、今井絵里子問題、豊田問題に触れたほうがいい。山尾問題に言及せず残りの二つを取り上げると、何で今さら、となる。さうなる理由は山尾問題が後だからだ。だったら山尾問題を軽く五秒間触れたあと、今井絵里子問題、豊田問題をそれぞれ二十秒づつ触れればよい。ブーメラン効果は大きい。

九月十一日(月)
自民党を離党した豊田が、月内に記者会見を開くさうだ。各紙誌の記者は鋭い質問をどんどん浴びせたほうがいい。豊田の発言が国民に受け入れられる訳は絶対にない。批判の渦が湧き起こるに違ひない。民進党はここで、「豊田を援護した細田」批判を大々的に繰り広げるとよい。安倍の支持率を15%は下げることができる。(完)

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