二百五十八、原発反対運動を偽善にしないためには(民主党政権は東電をなぜ倒産させないのか)


平成二十四年
四月十五日(日)「これまでの原発反対運動」
原発反対運動は尊い。それは私利私欲で行つてゐる訳ではないからである。しかしこの先一年、二年と経過するうちに堕落するおそれはある。
過去の各種の運動を振り返ると、最初は善意でも途中から偽善に陥つた運動が多い。原発反対運動をこれらの二の舞にしない方法を考へてみよう。

四月十六日(月)「管直人の今すべきこと」
さつそく菅直人が原発反対を言ひ始めた。菅はそれよりすべきことがある。消費税増税は過ちだつたと表明することだ。これにより管直人はやはり偉かつた、新自由主義派に騙されただけだつたと後世評価されよう。

四月十七日(火)「民主党政権は東電をなぜ倒産させないのか」
菅直人はそれ以外にも過ちがある。東京電力を倒産させなかつたことだ。私も暫く東電には触れなかつたが理由がある。私の所属する労組の中労委再審事件で、公益、労働、使用者の三者委員の尽力により和解が進んだ。使用者委員も会社に何回も足を運んで説得してくれた。あとは解決金が会社側の20万円か組合側の100万円かといふところなのに、会社側が態度を一転させて金銭解決を拒否したから振り出しに戻つた。労働側委員は東電労組の出身なので三者委員に敬意を表してこれまで東電には触れないできた。
東電は資本主義の原理では倒産させるべきだ。ましてや御用学者や経済産業省との癒着を考へれば上層部は許されない。一方で東電労働者には責任はない。一旦倒産させて東電労組は労働運動により生活の安定を勝ち取るべきだ。さうしないと倒産と常に背中合はせの中小労働者は労働運動ができなくなる。企業の倒産は資本主義だから当然だが労働者の生活は守る。日本の労働運動はそのように再構築すべきだ。

四月十八日(水)「仙谷は戦国時代なら切腹だ」
民主党拝米新自由主義派が原発再開を強行しようとしてゐる。まづ地元の意向を尊重すべきだ。地元が新しい地場産業として再開を望むなら尊重すべきだし、危険だから反対といふのなら再開すべきではない。原発も米軍基地も地元の意向を尊重すべきだ。
米軍基地の移転問題のときにカネに釣られて賛成を叫ぶ人たちが僅かだがゐた。仙谷はかういふやり方が好きだから気をつけよう。
仙谷が原発を止めることは「集団自殺」だと述べた。筋違ひも甚だしい。節電すれば十分にやつて行ける。日本は贅沢になり過ぎた。自殺は仙谷だけにしてもらひたい。戦国時代なら切腹が似合ふ。

四月二十日(金)「原発反対節電運動を」
原発反対運動が偽善に陥りやすい理由は節電を言はないことにある。節電せずに原発に反対すれば地球温暖化が進む。我々は原発には反対である。その分は節電で対応すべきだ。(完)


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