二千二百六十五(和語のうた)メモ書き歌(花粉の季節、空振りの物産展)
甲辰(西洋未開人歴2024)年
三月九日(土)
ひと月の前より花の粉が飛ぶ目と鼻沁みて だが春の朝雪が降り僅かに積もる

反歌  朝の雪その後晴れ間で溶け消える道の隅にはかすかに残る
今冬は、積もった雪が一回、わずかに積もったのが一回。やっと平年並みに追ひついた。
昼前に風強く春一つ目か これで三たび目夏へ行く前触れなのか 星の怒りか

反歌  寒すぎや熱すぎ風の強すぎは油燃やすの星の怒りか
和語のみの歌なので春一番を貼る一つ目とした。風が強い日は三回目。
朝は雪昼が曇で夜は雨明け方雲が無くなりて 寒さが今朝は厳しくて風も強くて 陽の効き飛ばす

反歌  陽は照るも寒さ厳しく夜中まで雨のち雲が消えて底冷え
洗濯物を干して手が痛くなるのは、久しぶりどころか今冬一番の痛さだった。
仕事のち数寄屋橋北 新潟のみやげ物売る催しに行くを決めてか 心が弾む

反歌  みやげ物目指すは昼とお酒にて今からすでに食べ飲む心地
反歌  風強く物干しにある洗ひ物心に残るも数寄屋橋へと
新潟市内で酒の催し物が始まった。それに連携して有楽町駅前の交通会館で新潟特産品販売が行はれると云ふ。仕事終了後に行ったところ、酒は五合瓶で幾種も販売してゐたが、残りは農作物が多い。昼食にできる物が無い上に、食べる場所も無いので、見ただけで帰宅した。途中で東京駅改札外のJR東海切符売り場で、次のジパング切符を買ふことも予定したが、早く帰宅して昼食を食べたいので、東京駅で乗り換へるときに東海道線乗り場の前まで行ってみた。予想どほり当日券しか扱はない。それにしても外国人など、長蛇の列だ。
帰宅し十四時半に昼食を取った。ジパング切符は、当日東京駅改札内で買ふことにした。
数寄屋橋君の名により知られるも催し外れ急ぎ家へと
次の旅券(てがた)を買ひに駅(うまや)なかその日のみ売りその日に買ふか


三月十日(日)
昨日の物産展が誤算だったのはまづ、カップ酒を売ってゐなかった。しかしこれは織り込み済みで、その時は五合瓶を買って昼食を食べながら一合程度を飲む筈だった。第二の誤算は、昼食に食べられるものを売ってゐなかった。これも織り込み済みで、近くのコンビニで買ふことにしてゐた。三番目の誤算は、会場が屋外で寒かった。
交通会館は、かつて都電全盛時代に建てられ、都庁(今の国際フォーラムの位置にあった)、交通会館、江東デパートが東京都交通局のビルだった。だから交通会館は知ってゐたが、まさか会場が屋外とは知らなかった。四番目の誤算は、東京駅の改札内にあるJR東海の切符売り場は当日のみを知らなかった。これも織り込み済みで、帰りは東京駅まで歩く予定だったのに、帰宅して昼食を取ることにしたため、乗り換え時に立ち寄るだけになった。五番目の誤算は、有楽町から乗った山手線を東京駅で降りたが、JR東海切符売り場の前まで行ったあと、東北本線(高崎線を含む)の中距離電車に乗り換へようとしたら、丁度いい時刻の電車が無く、京浜東北線のホームへ戻った。
以上の誤算があったものの、家に着いたのはいつもより四十分ほど遅いだけで、無事昼食を済ませた。
終りよしそれですべてがよしとなり見込み違ひもよしの思ひ出
(終)

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