千百三十六(その百十七) 参考人では嘘つき放題堂になってしまふ
平成三十戊戌
五月十一日(金)記憶にないのに、なぜ詳細を知ってゐるのか
当時の首相秘書官で、現在は経産省に戻った柳瀬は不誠実な男だ。これまで記憶にないと言ってきたのに、加計学園関係者と会っていたことを認めた。日経新聞のWebによると
「(手元に)名刺はない」「10人近くの同席者の中に愛媛県や今治市の方たちがいらっしゃったのかもしれない」と明言を避けた。
柳瀬氏は面会で主にやりとりをしたのは加計学園関係者と説明。今治市の職員らとの面会を「記憶がない」と繰り返したことについて「定かな記憶がないのに、必ずお会いしたとか、絶対お会いしていないとか、いずれの場合もうそになると思った」と釈明した。

柳瀬は「お会いした記憶はございません」でも嘘になることを知らないらしい。「お会いした記憶はございません」と云はれたら誰もが、会ってゐないと解釈する。この場合は「加計学園関係者との面会に同席されたかもしれませんが、記憶にございません」と答へなくてはいけなかった。
安倍晋三首相と加計学園理事長についても柳瀬氏は「友人関係とは認識していた」としつつ、面会の事実について一切報告していなかったと主張。野党議員からは「ありえない」「首相秘書官失格だ」などと厳しいヤジが飛んだ。

首相秘書官が首相に報告しないなんてあり得ない。

五月十二日(土)産経ニュース
悪いことはできないものだ。もう嘘がばれてしまつた。産経ニュースによると
愛媛県が柳瀬氏名刺公開 面会時の職員受け取る 「うそは他人巻き込むことになる」と知事

と題して
愛媛県は11日、(中略)県職員が首相官邸で柳瀬唯夫元首相秘書官と面会した際に受け取った柳瀬氏の名刺を公開した。面会時に県職員が獣医学部の必要性などについて柳瀬氏に説明した内容をまとめた文書も公表した。 中村時広知事は11日の記者会見で「うそは他人を巻き込むことになる」と、改めて柳瀬氏を批判。「県職員3人はメインテーブルに座っていた」とし、覚えていないとの発言は不自然との見方を示した。

柳瀬は、嘘をつくと周囲に迷惑がかかることを知らないらしい。

五月十二日(土)その二読売オンライン
読売オンラインは
「真実を語らない方だ」愛媛県知事が怒りあらわ

と題し
中村時広知事は「全ての真実を語らない方だ」と怒りをあらわにした。
「愛媛県の信頼を損ねるような発言があったことは非常に残念だ」。中村知事は柳瀬氏の参考人招致の終了後、県庁で報道陣に語った。

朝日新聞Digitalは
愛媛知事「どうして正直に言わないのか」 柳瀬氏発言に

と題し
中村時広知事は10日夕、報道陣の取材に応じ、「どうして全て正直に言われないのかわからない」と憤った。
中村知事は柳瀬氏の発言について、「県の信頼を損ねるような発言があったのは非常に残念」と反発。その上で柳瀬氏が「首相案件」と語ったとする愛媛県の文書の記述について、「伝えたかった趣旨とは違う」などと反論したことを問題視し、「担当(職員)は一言一句漏らさずに報告したいという気持ちがあり、ありのままに書いたと言っている」と述べた。


五月十二日(土)その三毎日新聞
毎日新聞のWebは
参考人招致:柳瀬氏、「ない記憶」淡々と 野党「詭弁だ」

と題し
柳瀬氏は昨年7月以降、国会などで「愛媛県、今治市との面会は記憶がない」と主張してきた。与野党議員から「なぜ今まで(加計学園関係者との面会を)話さなかったのか」と追及されると、同県や同市との面会の有無を質問されたためとかわした上で「一つ一つの質問に答えた結果、全体像が分かりにくくなった」と約5秒間、頭を下げた。

記事は後半で
柳瀬氏がむっとした表情を見せた一幕もあった。立憲民主党の蓮舫参院議員が「あなたの記憶は自在になくし、思い出すのか」と挑発すると、「一貫して、愛媛県や今治市の方と会ったことは記憶がなく、加計学園関係者とお会いしたと言っている」と反論した。


五月十二日(土)その四スポニチAnnex
スポニチAnnexは
柳瀬氏“安倍隠し”のらりくらり参考人招致「首相案件」完全否定

と題し
首相に関連した質問はのらりくらりと追及をかわし、加計隠しならぬ“安倍隠し”とみられる質疑となった。(中略)同氏が学園関係者と知り合ったのは13年5月、首相が自らの別荘に学園の加計孝太郎理事長らを招いたバーベキュー会場。首相や加計氏と組は別だったが、ゴルフもともにしたという。

記事は引き続き
首相官邸で最初に面会したのは2015年2月から3月ごろ。(中略)さらに、同4月の面会で、愛媛県や今治市の職員が同席していたかについては「10人近くの随行者の中にいたかもしれない」とし「記憶の限りお会いしていない」とのこれまでの説明を修正。(中略)学園関係者と面会したことを「首相に報告したことは一切ない」と繰り返した。

これについて
自身もかつて首相秘書官だった「無所属の会」の江田憲司氏は(中略)「秘書官は総理と一心同体。許認可や補助金の対象事業者と会うと、総理に累が及び疑念を抱く。普通、秘書官はそういうことはしない」と指摘。国民民主党の今井雅人氏は「差し障りのないところは認め、総理が関与していると思われるような部分については記憶がないとごまかしている」。自民党の石破茂氏も「秘書官は個人でなく(首相の)分身として会っていて、誰に会ったか報告するのが普通だ」と疑問を投げかけた。
(完)

前、(その百十六)へ 次、(その百十八)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ