車輌の機器
-
ブレーカ
電動機のブレーカには(1)直接、(2)電気式間接、(3)空気弁、の3種類があった。
(1)は600Vを直接、カノピーによって操作し過電流が流れるとバチンという大きな音と火花が出て車内の乗客はびっくりする。片方の運転台にしか装備されていなかったはずだと思うが、大塚車庫の元運転手さんがいうには落ちるとすぐ頭の上に手が行ったから両方にあったのでは、とおっしゃっていた。直接は都電廃止時にはほとんど無かったのかも知れない。しかし大久保車庫廃止直前の12か13に乗り、ブレーカがバチンと切れ、大音声と火花で車内中が驚いた記憶があるので、大久保にはあったかも知れない。
(2)は低圧のカノピーで床下のブレーカを操作する。カノピーは入、切、リセットの3段がある。床下のブレーカは元空気ダメから圧縮空気が供給されている。
(3)は2段ある空気弁で、落ちるとまず切にしたあと入に入れた。切がリセットを兼ねていた。6000型では一部車輌に(3)が装備され、ブレーキ弁の右隣に床下から空気管が配管されたこの弁があった。当時小学生だったが運転手に何か聞くと、カノピーに比べ短所があるようなことを説明してくれた。内容は記憶にないがたぶん応答が遅いのだと思う。
-
8000型の弾性車輪
8000型で弾性車輪を用いた車輌が1両あった。南千住車庫の人に質問したところ、
車輪の4つの穴にゴムを詰めたものだと説明してくれた。(8000型の車輪は4つ穴が開いている)
しかしそんな簡単なものだったのか、実際は複雑な構造なのだが外から見ると穴にゴムを詰めたように見えるだけなのではないか、しかし整備士の人が言う事だから正しいだろうし、と長年疑問だった。
8000型弾性車輪の写真が載った書籍によると穴にゴムを詰めたのではなくもっと複雑だったそうである。その車輌が所属した車庫ではないと正しいことは判らないのかも知れない。
-
1500型のドアエンジン
1500型のドアエンジンは、ドアの更に上のドアレールの収納されている部分にあった。神明町に1500型が外泊していて、整備士さんがわざわざ上部の枠を外して中を見せてくれた。ドアがガタガタしないという長所があるそうである。
-
6000型の機器
6000型の床下には次の機器が搭載されていた。
台車
台車上のモータ(4本の電線が入っている)
空気圧縮機、元空気ダメ、ブレーキシリンダ(大きなものが1つ。両方の台車には鉄の棒で動きを伝えた)
ブレーカ(太い線が2本と細い線が2本と元空気ダメからの空気管が接続されている。過電流継電と電磁弁)
ナイフスイッチの箱(線は車体の台枠に接続、つまり接地されている。車庫での漏電チェック用か)
片方の運転台の下に箱(前とうしろから10本ずつ電線、車内灯などの低圧を作るための抵抗器か。直接制御車はMGを積んでいないので車内電灯や前照尾灯は直列や抵抗器との直列で低圧にしていた)
都電のメニューへ戻る