二千五百二十三(うた)浅田次郎ドラマスペシャル「琥珀」
甲辰(西洋発狂人歴2024)年
十月二十日(日)
『日曜ミステリー 追悼 西田敏行さん 浅田次郎ドラマスペシャル「琥珀」』を観た。まづ印象に残ったことは、スナックが喫茶店の意味だ。あの時代は、さうだったのかな。二番目に、富山地方鉄道で往き来することだ。北陸本線(ドラマ制作の二年前に、北陸新幹線開業であいの風とやま鉄道になった)を使はないかった。観たときは感激したが、時代設定はその前だから、あいの風とやま鉄道の車両では、時代が合はない。
民間の意味で用ゐる地方の語 地方鉄道かつてあり国鉄民営分割でこの法律は新法律へ

反歌  地方から法律の名は鉄道の事業法へと四十年経つ
番組の紹介は
米田勝己(西田敏行)は定年間近の巡査部長。ある日、富山県魚津の喫茶店『琥珀』の記事を見つけ、突然魚津へ向かう。なぜか25年前の未解決事件「吉祥寺・放火殺人事件」の資料を持って…。謎多きマスター・荒井敏男(寺尾聰)、漁協で働く人妻で唯一の常連客・平井幸子(鈴木京香)…。店で出会った3人は徐々に交流を深めるが、実はそれぞれ“ある闇”を抱えていた…。彼らを待ち受ける運命とはーー?

ドラマは2017年の制作だが、原作は浅田次郎の短編小説集に収められてゐる。2008年に出版された。前に一度テレビで観たことがある。まったく記憶に無いので途中で切り、主演は西田敏行ではなかったと思ふ。しかしインターネットで調べると、2017年のこのドラマしかない。と云ふ事は、最後まで観たのだらう。このドラマは優れた制作だ。
暗く流れる音楽がいい。平井幸子の異常な明るさもいい。今回の放送は、西田敏行さんの急死で急遽入れたため、一部を省いたさうだ。魚津の巡査が、東京から来た刑事米田をなぜ警察官だと知ってゐたのか謎だったが、なるほどと思った。
WEBザテレビジョンと云ふホームページに
西田敏行が“初タッグ”の寺尾聰を語る「嫉妬のような感情がありまして…(笑)」

が2017年に載った。思ふに、寺尾聰は俳優、西田敏行は歌手兼タレント。分野が違ふのではないかと思ったが、記事を読むと
――「琥珀」では寺尾聰さんと同じシーンでの共演は初めてとのことでしたが、印象はいかがでしたか?
僕が「もしもピアノが弾けたなら」をリリースした1981年に、寺尾聰さんは「ルビーの指環」をリリースしたんです。その年一番売れたのが寺尾さんの曲だったので、なんとなくうらやましいというか、嫉妬のような感情がありまして…(笑)。ドラマ内でも寺尾さん演じる荒井を追う役なので、少し現実のようでした。

なるほど嫉妬とは、俳優としてではなく、歌手としてだった。西田の「もしもピアノが弾けたなら」はよく知ってゐるが、寺田の「ルビーの指環」は知らなかった。インターネットで聴くと、そんなメロディーがあった、程度の記憶しかない。歌詞はまったく知らない。
西田は、お昼のテレビで松崎しげると司会をしてゐたのを思ひ出す。だから歌手兼タレントの印象が強い。ドラマは「おんな太閤記」「跳ぶが如く」。インターネットで調べて「釣りバカ日誌」を忘れてゐた。
西田さん歌手とタレント兼業の記憶強いが 俳優はおんな太閤記秀吉と 跳ぶが如くの狂介と あの有名な釣りバカ日誌

反歌  狂介は維新功労山口の狂ふ政治屋国を亡ぼす 祖父と孫にて(終)

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